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サプリメント

HMBの基礎知識から摂取方法まで徹底解説。

近年スポーツサプリメントの代表格になりつつあるHMBというサプリメント、あなたも一度は耳にしたことがあるでしょう。しかしインターネットにはHMBに関する数多くの情報が存在し、正確な情報が埋もれてしまっています。この記事では、科学論文に基づいた、HMBサプリメントの基礎知識や摂取方法、気になる副作用や飲み合わせなど、徹底的に解説します。

HMBとは何か?

HMBとはβ-Hydroxy-β-methylbutyrateの頭文字をとったもので、日本語ではβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸とされます。BCAAでも有名なロイシンと呼ばれるアミノ酸の代謝途中に生成し、ロイシンの様々な反応を促進させることが知られています。ロイシンを代謝する際に全体の5%がHMBに変換され(1)、それ以外は別の代謝経路を辿ります。これについて詳しくは、この記事下部のよくある質問をご覧下さい。

HMBの効果や効能とは

HMBに関する研究は数多く行われていますが、その全てはまだ解明されていません。その中でHMBは同じくロイシンの代謝中間生成物であるイソバレリルCoAおよびKIC(αケトイソカプロン酸)と協調して働く(1)ことが示されています。解明済みの二大効果として、カタボリックの抑制と筋肉合成の促進が知られています。

カタボリック

運動中に筋肉中のエネルギーが不足した際などに、筋肉の主成分であるタンパク質をアミノ酸に分解、エネルギーを取り出す反応を指します。筋肉が痩せるのはこのためで、トレーニングをするにあたり避けたい反応の一つです。HMBの作用をグラム比較した場合、ロイシンより遥かにカタボリック抑制効果を持つという研究があります(2)。

筋肉合成

筋肉はタンパク質でできており、アミノ酸を長く繋げることで合成されます。HMBにはこの合成作用を促進する効果が知られていますが、ロイシンと同等またはそれ以下の効果であると考えられています。(3)

このことから、HMBは筋肉合成の促進よりもカタボリックの抑制効果に焦点が当てられるべきです。トレーニング効果を最大限引き出すためには、どちらも大切な要素であることに変わりはありません。

HMBの摂取方法、タイミングや量の目安

HMBの推奨摂取量は明確に決まってはいませんが、一般的に1日あたり1-3gの摂取が推奨されています(4)。あらゆるサプリメントに共通する事項として、複数回に分けて摂取することが望ましいとされます。先述の通り、日常範囲でのカタボリックの抑制に効果が期待されます。

また、運動前に摂取することも推奨されています。摂取量は上記の範囲内で、運動の30分程前に摂取することでトレーニング中のカタボリック抑制が期待されます。またHMB単体とHMBカルシウムをHMBについて同量比較すると前者の方が吸収が早く、ピークに素早く達するとされますが、後者の方がサプリメントとしての安定性が高くなります。このため市場ではHMBカルシウムとして販売されていることが多いのです。(5)

摂取量について、HMBを多くとれば取るほど良いというわけではありません。ある研究結果では運動前にHMBを3g摂取するのと6g摂取するのに、明確な差が見られなかったと結論付けています(6)。そのため運動前には3gまでの摂取が効果的とされます。

HMBが不足すると

HMBは体内で自然に生成する物質であり、一般的な食生活を送る上で不足することはありません。しかし日常生活で生成するHMBは極微量であり、サプリメントで期待されるカタボリック抑制効果ほどは期待できません。よってバランスのとれた食生活を送った上で、HMBを補助的に取り入れることが理想的です。

HMBの副作用と安全性

過去に重大な副作用が報告されたことはありません。人体における実験では3g程のHMBを2か月に渡って摂取したところ、大きな副作用は見られなかった(7)とされます。それ以上の量についての安全性を示した研究も存在しますが、先述の通り3gを超えた摂取の効果が薄いとされることから、無理に多くの量を摂取する必要はないでしょう。

HMBの選び方

HMBにはHMB単体のサプリメントの他、カルシウムと結びつけ安定化させたものなどが存在します。後者はHMBカルシウムとして存在するため、実際のHMB含有量は重量の8割ほどになることに注意してください。また、味付きのサプリメントにおいても栄養成分表示よりHMBの含有量を確認し、それに応じた摂取を行うことが望ましいでしょう。

錠剤タイプとパウダータイプでの基本的な効果は同じです。錠剤タイプは持ち運びしやすい反面、パウダーよりも多少吸収速度が低下、また一般に値段が高めになります。一方パウダータイプはHMB独自の苦味があり、人によっては錠剤または味付きのものを選ぶべきでしょう。

HMBと他サプリメントの組み合わせ

HMBサプリメントは様々なサプリメントと併用されます。そのうちいくつかをご紹介します。

アミノ酸

BCAAなどを始めとするアミノ酸サプリメントは吸収が早いことで知られ、こちらもカタボリックの抑制に効果があるとされます。またBCAAにも含まれるロイシンは筋肉合成の促進に効果を示すため、トレーニング効果を引き出すことができます。

プロテイン

HMBを摂取することで筋肉の合成が促進されても、その合成材料になるアミノ酸がなければ筋肉は成長しません。プロテインとはタンパク質のことで、分解されてから吸収、再び体内で合成され新たなタンパク質と姿を変え筋肉の一部になるのです。HMBに加えてプロテインを摂取することには大きな意味があります。

クレアチン

トレーニング時のパフォーマンス向上に効果があると証明されたサプリメントです。運動時にはATP(アデノシン三リン酸)より筋肉にエネルギーが供給され、ATPはADP(アデノシン二リン酸)に変化します。クレアチンリン酸が瞬時にADPをATPに変換することで、再びエネルギーが供給されるという仕組みです。HMBでカタボリックを防ぎつつ、クレアチンによってさらに濃密なトレーニングを実現することが可能です。

マルトデキストリン

マルトデキストリンはデンプンを部分的に加水分解することで吸収を早めたものの、一般的な糖類(ブドウ糖やショ糖)よりは吸収がゆっくりなエネルギー源です。血糖値のピークなどを防ぎつつ、吸収の早いエネルギー源としてトレーニング前後に頻繁に利用されます。カタボリックはエネルギーの枯渇によって引き起こされるため、十分なエネルギーを供給することがHMBと相乗効果を示します。

HMBに関するよくある質問

Q.1 HMBはプロテインの20倍の効果があるというのは本当?

これは先述の通りロイシンの5%のみがHMBに変換されることを言い換えたものですが、厳密には間違っています。HMBはあくまで筋肉の合成を促進および分解を抑制するのであり、それ自身が筋肉の構成材料になるプロテインとは別物です。また正確には、プロテインを構成するアミノ酸のうち、ロイシン部分のさらに5%がHMBに変換されるため、実際にはプロテイン重量の5%よりもずっと少ないHMBが生成します。仮にHMBを20倍とったらからといって、筋肉合成の効果が20倍になることはありません。上手にこれらを併用することが大切です。

Q.2 プロテインは効果ないけどHMBは効果があったという意見は?

この記事から分かる通り、プロテインHMBは直接的に比較ができません。当然プロテイン単体でも一定の効果が得られますが、HMBも取り入れることでその効果を促進できるのです。プロテインをレンガ、HMBを工事車両に例えれば、筋肉に相当するレンガの家を作るにはレンガそのものが必要で、人手で行うよりも工事車両があった方が効率が良いと考えるとイメージがしやすいでしょう。

Q.3 HMBはドーピングになりますか?

ドーピングにはなりません。HMBはアミノ酸から誘導される物質であり、仮にHMBを摂取することでドーピング検査に引っ掛かるようであれば、お肉を口にしただけで陽性反応が出るはずです。HMBはステロイド系成分ではないため、ドーピングの心配はありません。

Q.4 HMBは減量ダイエットにも利用できますか?

ぜひとも減量ダイエットに取り入れてもらいたいです。減量する上で大切なことは主に二点あります:余分な脂肪を落とすことと、筋肉を落とさないことです。

脂肪を落とすために食事制限をすることは誰もが実践していることですが、そこには落とし穴があります。特に若い女性に多いとされるのが無理な食事制限を行うことで、タンパク質不足に陥ることです。すると筋肉が落ち痩せにくい体になるだけでなく、免疫力の低下や肌荒れの原因にもなります。そのため減量ダイエットにはカロリー制限に加えた十分なタンパク質摂取が必要となります。

本記事で解説した通り、HMBは筋肉の分解を抑えることが期待され、減量ダイエット時の筋量低下を予防します。痩せやすい体づくりのためにも、HMBを是非取り入れてみてください。

Q.5 HMBは女性も利用できますか?

こちらも強くおすすめします。減量ダイエットのQ&Aでも取り上げたとおり、HMBは筋肉の減少を防ぐのに効果的です。女性は男性に比べ、生理学的なホルモンバランスにより筋肉がつきにくく、健康的であるために大切な筋肉が不足しがちです。そのため積極的に活用していただくことをおすすめします。

Q.6 HMBとロイシンの違いは?

詳細は記事にありますが、要約すると:ロイシンはアミノ酸の一種で、ロイシンを摂取するとほんの一部が体内でHMBに変換され、このHΜBは逆にロイシンの働きを高めてくれます。ロイシンは筋肉の材料になることのほか、カタボリック(筋肉が分解されること)を抑制する効果が知られています。体内で合成されるHMBはごく僅かで、HMB自身にもカタボリックを抑制する効果が知られているため、サプリメントでHMBを摂取することが望ましいということです。

Q.7 HMBパウダーは妙な味と匂いがしますが大丈夫ですか?

私たちが普段口にする食品でも、体内で分解される際に様々な物質に変化し、体内のそれらを口に含めば苦いと感じるものは数多く存在します。胃や腸の内部では、単に味を感じないだけです。直接口から摂取するのには苦味を伴いますが、問題はありません。

Q.8 HMBは毎日摂取しても大丈夫ですか?

基本的に毎日摂取して頂くことが大切です。長期に渡って筋肉の分解を防ぐ働きを担い、理想の身体作りをサポートしてくれることでしょう。過去に重大な副作用が報告されたことはないため、その点での心配はありません。万一、気になる症状が現れた場合には医師または薬剤師に相談してください。

まとめ

HMBアミノ酸由来の物質で、カタボリック(筋肉の分解)の抑制効果が期待される成分です。体内で微量ながら自然に生成される成分で、その危険性は特に報告されていません。HMBをその他サプリメントと併用することで、除脂肪筋肉の形成や発達に貢献します。

HMB自身には苦味を伴いますが、これが苦手な方にはHMB錠剤タイプも取り揃えています。日々のトレーニングにHMBを是非取り入れてみてください。


Frank, K., Patel, K., Lopez, G. and Willis, B. (2018). HMB Research Analysis. [online] Examine.com. Available at: https://examine.com/supplements/hmb/ [Accessed 29 Apr. 2018].

(1) Van Koevering M, Nissen S. Oxidation of leucine and alpha-ketoisocaproate to beta-hydroxy-beta-methylbutyrate in vivoAm J Physiol. (1992)

(2) Wilson GJ, Wilson JM, Manninen AH. Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) on exercise performance and body composition across varying levels of age, sex, and training experience: A reviewNutrition & Metabolism. (2008)

(3) Zanchi NE, Nicastro H, Lancha AH Jr. Potential antiproteolytic effects of L-leucine: observations of in vitro and in vivo studiesNutr Metab (Lond). (2008)

(4) Vukovich MD, et al. beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) kinetics and the influence of glucose ingestion in humansJ Nutr Biochem. (2001)

(5) Fuller JC Jr, et al. Free acid gel form of β-hydroxy-β-methylbutyrate (HMB) improves HMB clearance from plasma in human subjects compared with the calcium HMB saltBr J Nutr. (2011)

(6)Gallagher PM, et al. Beta-hydroxy-beta-methylbutyrate ingestion, Part I: effects on strength and fat free massMed Sci Sports Exerc. (2000)

(7) Nissen S, et al. beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) supplementation in humans is safe and may decrease cardiovascular risk factorsJ Nutr. (2000)

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マイプロテイン編集部

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マイプロテインで働く日本人チームが、サプリメント、トレーニング、フィットネス、レシピや食事などスポーツ栄養に関するお役立ち情報をお届けしてます。