【湯浅麗歌子選手スペシャルインタビュー|中編】挑み続ける覚悟。
世界柔術選手権4連覇王者
挑戦者から王者へ
2015年、ライトフェザー(-53.5キロ)級で優勝した後ですね。先生から「今までのようにお前を教えられない」と言われて。えっ!と。でも考えたら当たり前なんです。私との練習では1年近く付きっ切りで教えてくださったので、先生自身も選手として活動したかったんですよね。チャンピオンになったのだから自分で考えて練習しなさいと言われました。それまではキツさはありましたがある意味、先生に言われたことだけをやっていればよかったわけで。
先生には週に数回見ていただくものの、はたしてこのメニューでいいのだろうかと悩みました。さらに翌2016年は階級を下げてルースター(-48.5キロ)級で出場したので、減量も初めての経験でした。この状況で勝つことができ、ホッとしたのを覚えています。
翌2017年はホッとしたこともあり、出場しなくてもいいかなと考えていました。もしくは階級を2つ上げて3階級制覇(ルースター級、ライトフェザー級に続き、-58.5キロのフェザー級での出場)を狙おうかなと。でも思い直しました。天狗になっているなと(笑)そんな簡単なもんじゃないと。これじゃあダメだと初心に帰った結果、同じルースター級で優勝できました。
そうですね。今年2018年はもっといい勝ち方をしたいと思っていました(6月に優勝し黒帯4連覇達成)。そんなときにマイプロテインさんからお声がけいただいたんですね(笑)
それまでサプリメントはほとんど取っていませんでした。体調管理はそれなりに見よう見まねでやってはいましたが、減量中であってもどのようにすれば動ける身体を維持できるのか悩んでいたので、サプリの活用はそのヒントになりました。
減量への取り組み
選手権が毎年5月末から6月初旬に開催されるので、年明けから減量に取り組みます。4月までに一度落とし切って、その体重をキープしながら練習し選手権に臨んでいます。落とした体重に慣れる期間が必要なんですね。
食事には気をつけています。外食ですとやはりカロリーが気になります。柔術の計量は試合10分前と直前なので、水抜きや塩抜きといった減量テクニックを使えないんですよ。前日に水抜き、塩抜きを行ってしまうと試合当日のコンディションに不安を残してしまうので。
はい。なので選手権が終わったら年内は食べます! 私、けっこう食べるんですよ(笑)この前もステーキハウスリベラ(外国人プロレスラーが来日の際、好んで訪れるステーキ専門店)でステーキ1ポンド(約450グラム)とライス大盛り、サラダ大盛り、スープを平らげてきました…あっ、もうちょっと食べたかな?(笑)暮れまでは身体を作る期間ですね。
朝起きると800グラムから1キロくらい体重が減っています。今は食べられる時期ではありますが、減量期のことを考え体組成計で身体の各部位の筋量や体脂肪をこまめにチェックするようにしています。
それまでは減量期に入ると風邪を引きやすくなっていました。栄養ドリンクでなんとかしようと思っていましたが、カフェインが入っているため眠れなくなり結局は練習に差支えが出るといった悪循環でした。そんなときマイプロさんのサプリがありがたかったですね。ビタミンやタンパク質、アミノ酸系のサプリなどはリカバリーに重宝しています。またナッツなどもおいしくいただいています。
もう一人の師匠は厨房にいた!?
自炊は外食に比べたらお金がかからないし、自分の味付けで量もたくさん作れるので(笑)もちろん「血糖値を上げないためにそば粉を使おう」とか考えますよ。血糖値が上がるとお腹も空いちゃうじゃないですか(笑)そば粉なら血糖値が上がりにくく腹持ちがいいんです。でもそば粉は高いのでマイプロさんのオーガニック系商品を利用させてもらっています。
たとえばグラタンを食べたいと思い外食したら、ふつうに400~500kcalはありますよね。でも自分で作ればパスタの分量を調整したり、カロリーを抑えることができます。豆乳と小麦粉とココナッツオイルで作ればバターさえ要らず、低カロリーかつ同じような風味で味わえます。かなり研究しましたよ(笑)
(うれしそうに)ありがとうございます! 元々作るのが好きで…完全な趣味ですけどお料理は好きです。パンやお菓子も作りますし、特に和食にはこだわってます(ニッコリ)。味付けを濃くしなくても、だしさえちゃんと取ればかなりおいしくなるんですよ。
きっかけは居酒屋でのアルバイトです。2015年の選手権後、お金が底を突きてしまい(笑)働かなきゃとなったんですね。知人の紹介で居酒屋で働くことになったんですが、とにかく私、人としゃべるのがすごく苦手で…
今はこうやってしゃべっていますが、昔の自分を知る人たちからは驚かれますよ。あのコミュ障(コミュニケーションが苦手)の湯浅が!って(笑)なので最初は小声で「皿洗いをやります」とおとなしく言ったんですけど、店長がお客さんの前に連れてって「ウチにチャンピオンがいるんですよ~」と得意げに言うわけです(笑)で、いろんなお客さんと少しずつ話をするうちに、コツというか…自分から話しかけなくても、話したいお客さんには話を聞いてあげればいいし、話したくない人はそ~っとしてあげればいいしと。そうすると自然と質問が出てくるようになり、ふだん思っていたことを口に出せるようになったんです。で、せっかくなら私の知らない世界を知っている人たちと話せたほうがいいなあと思えて、お話するようになりました。
えっと、その店長さんがすっごく料理が上手な人で。ヨーロッパでシェフを経験されたり、ラーメン店をやったりとあらゆる料理に精通していて和洋中なんでもこなすんですよ。で、まかないメシを作る時なんか「これ何の食材、使ったと思う?」と聞いてくるんです。これとこれとこれっ!といった感じで当てっこするのが楽しくて。そのうち、私のレシピで居酒屋メニューを考案したりと楽しかったですね。なので店長は私にとって料理のお師匠さんです!
身体のことを考え基本的には毎日作ります。で、セール品を狙っています(笑)豆腐、納豆、卵は私の料理には必ず入っています。あっ、あとささみも。
楽しんでます!(笑) 実はクックパッドを匿名でやっています!
柔術チャンピオンの湯浅麗歌子としてフォローされても全然うれしくないんです。料理は料理で勝負したいわけで。
「先を読む」っていうのはありますよね。最後から逆算しています。料理はどういった準備が必要で、どの時間から始めればよいのかなど段取りです。柔術もチャンピオンになるために、逆算して何をやればよいのかを考えてきましたから。似ているといえば似てるかも(笑)
はい、理系です。工学系の学校に通っていて、一番好きな科目は数学と物理でした。柔術は摩擦が重要で、いかに(自分が)摩擦を少なくして動き、相手には摩擦を増やして(相手の)動きを止めるか。まさに物理なんですね。
サプリメントの活用タイミング
私の場合は、サプリをずっと利用していると効果を実感しにくくなるので、体調によって使い分けています。試合はベストな状態で臨みたいですからね。
寝る3時間前には夕飯を終えます。寝るまでの時間は私にとってのゴールデンタイム(笑)マンガを読んだりアニメを観たりするリラックスタイムです。寝る時には既に夕飯は消化されているのでぐっすり眠れます。翌朝は夕飯のエナジーが残っているので、水とカルニチン(脂肪燃焼系サプリ)を飲んでトレーニングに入ります。
試合の3日前からは、糖質の少ないチョコレートと甘さ控えめのあんこ、それにお餅やお米を食べます。海外の試合では餅や米を持参するのでバックがいっぱいになります。大会で勝つためには必要で、こういったことは毎年の経験で進化している感じです。自分の身体のことは自分にしかわからないですよね。アスリートは特にそうかなと思います。
絶対集中しなければならない時はカフェイン系サプリです。先生の話を聞き逃したくない時、飲んでいくと集中力抜群ですね。それまではコーヒーで代替していましたが全然違います。ただ、選手権優勝者にはステロイド検査があるんですね。そのためカフェイン系含め引っかかる可能性があるようなサプリは専門家に確認し、控えます。いずれにせよサプリは高いですよね。その点、マイプロさんのサプリは品揃えが豊富なうえにコスパがいいので助かってます。お金がかかるってことは働かなきゃいけない、イコール柔術の練習ができなくなっちゃうので(笑)