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ボディビルのための減量方法|ダイエット計画術&最新情報

ボディビルのための減量方法|ダイエット計画術&最新情報
Megan Bao
作成者4年 前
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ボディービルのサイクルは主に2つあります。1つめは筋肉の質を可能な限り向上させる時期のこと、バルクアップやオフシーズンと言われるものです。2つめは、可能な限り体脂肪を落とす時期をいいます。これは減量期や大会シーズンとして知られている時期のことを指します。この記事ではボディビルのためのダイエットやトレーニング計画をどのように行っていくのかについて解説します。

ボディビルダーは大会シーズンに入ると、色んなスポーツ選手の中で最も体脂肪が少ない選手にあたります。その時期の体脂肪率は男性で10%以下、女性は12%付近と言われております。これらの減量を達成させるためには、ボディビルの方法について熟知し、徹底して自己管理する覚悟が求められます。ここに、正しく行えば、あなたのボディビルの目標に近づくことができる確かな方法があります。

ボディビルのための減量方法

減量し体脂肪を落とすためには、カロリーを抑える必要があります。つまり、摂取するカロリーよりも消費するカロリーが上回る必要があるのです。

ステップ1:

まずあなたの日常生活の1週間を通して平均でどれくらいのカロリーを摂取しているのか知る必要が有ります。これを知るための簡単な方法は、普段何を食べているのかを記録し、1週間の平均的な食事内容を調べてみることです。

食事記録アプリを使用することで、毎日何を食べているのか記録したり、1週間当たりの平均的な食事内容を簡単に知ることができます。

ステップ2:

食事の記録と並行して、毎朝、体重を記録し、1週間あたりの体重の平均値をチェックしておきましょう。日単位では体重の上下はしばしばみられますので、週単位の体重平均値を体重管理の目安とすると良いでしょう。

ステップ3:

カロリー制限の計画を作成します。

約450gの脂肪を落とす場合、1週間あたり3500kcal(1日当たり500kcalを消費するとした場合、500kcal×7日=3500kcal)を制限することが必要です。

もし約1㎏の脂肪を1週間で落とすのであれば、約2倍のカロリー制限が必要となります2。体脂肪率が高い場合であれば、ダイエット開始初期はより多くのカロリー制限を行って体脂肪を早期に落としても良いでしょう。ある程度体脂肪が落ち始めて、苦労して手に入れた筋肉を落とさないようにするには、体脂肪を落とすペースは逆にゆっくりとするべきです。

体脂肪を落とすには3つの方法:

  • 食事制限(ダイエット)
  • トレーニング
  • 有酸素運動

食事制限(ダイエット)は体脂肪を落とすのに最も大きな変化をもたらすものです。トレーニングと日常活動によるカロリー消費はごくわずかです。最新の情報では、有酸素運動はカロリー消費を増加させる働きがあると報告されています3

カロリー収支のバランスは、カロリー摂取(どれだけ食べたか)とカロリー消費(どれくらいの活動量か、どれくらいのトレーニングを行ったか)によって決まります。食事制限を行いながらエクササイズを取り入れる事は、ボディビルに最も効果的です。

カラダを絞るためのダイエット計画

十分なカロリー制限を行えるのであれば、どんな食事制限も身体を引き締める事に貢献します。

ほとんどの食物にはカロリーがありますが、その食物自体にあなたを太らせるという作用はありません。しかし、身体を引き締めたい時期に効果的に食事制限を行うためには重要になってくる食物はあります。引き締まった筋肉質な理想のボディを手に入れるには、徹底して専念することとそれなりの犠牲が必要です。

上記で述べたように、カロリー計算と厳格なカロリー制限のコントロールは、体脂肪を落とすときの第一段階です。あなたがどれくらいの体重をどれくらいの期間で落としたいのかによって、カロリー計算は変わってきます。初心者の方は、1週間あたり0.5~1㎏を減量することを目標にすると良いでしょう。これは1日あたり500~1000kcalのカロリーを制限することが必要とされます2

もし、あなたの体重が90㎏で1日あたり3000kcalを摂取していたとするならば、1週間で約1㎏の体重を落とすにはどうすれば良いでしょうか?1日あたり1000kcalのカロリーを制限し、1日の総摂取カロリーを2000kcalとする必要が有るのです。

次のステップとして、あなたのマクロ栄養素を見ていきましょう。マクロ栄養素とはタンパク質・炭水化物・脂質の3つの三大栄養素を示します。

 タンパク質:

タンパク質は最も重要なマクロ栄養素です。タンパク質は出来る限り体脂肪のみを落としたいときの筋肉量を維持し、トレーニングからの回復を手助けします。また長期間、あなたの活力を維持する働きもあります。これは固形のタンパク質を噛んで消化するために暫く時間を要するためであり、食欲を増進させるホルモンを抑制する効果もあります。

タンパク質は熱に強く、分解するのに多くのエネルギーを必要とします。これはすなわち、できる限り体脂肪のみを落としたい時期には適した食物です。できる限り体脂肪のみを落としながらボディビルをしたい方は、体重1㎏あたり一日に2-2.4gのタンパク質摂取が適しているとされています3

先ほどの体重90㎏の方を例に考えてみましょう。1日あたり総摂取カロリーを2000kcalとし、目標のタンパク質摂取量を体重1㎏あたり2gとします。そうすると1日当たりタンパク質を180g摂取することとなります。タンパク質1gあたり4kcalのエネルギー量がありますから、タンパク質摂取によるカロリー摂取量は720kcalとなります。

例)ボディビルをしたい方が体重90kgの場合

体重90kg × タンパク質2g = 180g → 1日の推奨タンパク質摂取量

タンパク質180g × 4kcal = 720kcal → タンパク質量に含まれるエネルギー量

脂質:

健康を維持するために重要で、ダイエットを考えるうえで欠かせない事があります。それは毎日の食事から摂取する脂質です。脂質を摂取しないでいると、多くの代謝回路が止まってしまう場合があります。脂質はテストステロンのような力の出るホルモンの分泌に関与し、またビタミンやその他の多くの栄養素を吸収する働きにも関わっています4

毎日の脂質の目標摂取量は、1日の総摂取カロリーからの割合として設定されます。脂質の推奨摂取量は、1日の総摂取カロリーの20~30%までの間で決めます。身体絞りの終末期に近づいてくると、筋肉を維持するためのタンパク質摂取量は高くしておきながら、かつ総摂取カロリーを低くしなければならないため、脂質の摂取量はこの推奨用量よりも下回るかもしれません。この期間は短い方が健康に良いとされております。

上記の例では、2000kcalの20%、つまり1日に400kcal分を脂質から摂取することができます。脂肪1gあたり9kcalのエネルギー量ですので、400kcalを9で割ることで算出できます。つまり、この例のダイエット計画では44gの脂質を摂取することができることになります。

例)体重90kgで1日の摂取カロリーを2000kcalで制限している場合

2000kcal × 20% = 400kcal → 1日の推奨脂質摂取量(kcal)

400kcal ÷ 9kcal(脂肪1gあたりのエネルギー量) = 44g → 1日の推奨脂質摂取量 (g)

 炭水化物:

炭水化物はトレーニングするための主要なエネルギー源です。体脂肪をできる限り落とすためには、炭水化物の摂取量を減らす必要があると誤った認識を持っている方が多くいます。しかし、炭水化物量を極端に減らし過ぎると、トレーニング強度は著しく下がり、筋肉の減少につながりかねません。大半の果物と野菜は炭水化物から構成されており、活動するためのエネルギー、健康、回復と免疫機能のために重要な役割を担っています7

先ほどの体重90㎏、1日あたりの総摂取カロリー2000kcalの例に戻りましょう。

タンパク質180g(720kcal)と脂質44g(400kcal)が1日あたりのそれぞれの摂取量と計算しました。そして、必要な炭水化物量を計算するために、1日の目標総摂取カロリーから、このタンパク質と脂質のカロリーをそれぞれ引いて求めます。

2000 – 720 – 400 = 880kcal。炭水化物1gあたり4kcalとされますので、880kcalを4で割って炭水化物量を求めます。これらにより、1日当たりの総摂取カロリーは2000kcal、それぞれのマクロ栄養素は、タンパク質180g、脂肪44g、炭水化物220gとなります。

例)体重90kgで1日の摂取カロリーを2000kcalで制限している場合

2000kcal - 720kcal - 400kcal = 880kcal → 1日の推奨炭水化物摂取量(kcal)

880kcal ÷ 4kcal = 220g → 1日の推奨炭水化物摂取量(g)

✔体重90kgで1日の摂取カロリー3000kcalの人が1週間で1kg減量したい場合は、下記のような栄養素の計算になります。

栄養素 1日の摂取目安
エネルギー  2000kcal
タンパク質 180g
脂質 44g
炭水化物 220g

食事選び

多くの人々は減量中にどのような食品を食べるべきか、分かっていません。いまだフィットネス業界の多くの人々の間で論争の的かもしれませんが、1カロリーは1カロリーであり、あなたの身体に脂肪をつけるような特定の食物があるわけではありません。この事実は、大きな絵のほんの小さなピースに過ぎません。

ボディビルなど厳格な減量を行うとき、食欲は重大な問題となる可能性があります。あなたは身体に脂肪をつける食物ではないものを食べている期間、活力が溢れる状態でいることを十分には維持できず、もっと食べたいと思わせてしまうような食品がいくつかあります。これらは、あなたの脳が喜びを感じるような食品であることが多いです。

もし、あなたがそこまで空腹を感じないようなラッキーな方であれば、減量期におけるあなたの食事選びはより応用がきくでしょう。しかし、これが問題になるならば(大部分の人はこちらのパターンに当てはまる)、食べ物をより自然な形のものから摂取するホールフードが良いかもしれません。

体脂肪をできる限り落とすことに専念するために、鶏や魚、脂肪の少ない肉といった完全なタンパク質を取るようにしましょう。脂質には、肉や乳製品からの飽和脂肪酸は少量に抑え、オイルやアボカドのような健康的な食品を選ぶようにします。

多くの炭水化物を野菜やジャガイモやオーツ麦などのようなボリュームの多い食物から摂取すれば、食欲をできる限り抑えられる可能性があります。

もし食べたいという欲求が襲ってきたら、ダイエット時のあなたのマクロ栄養素の目標に合う限り、食事内容をいつでもあなたの好むようにコントロールすることができます。減量中であっても 空腹と引き換えに、いくらかの美味しい食物を食べることができるということを覚えておいてください。

 トレーニング

減量期間中、多くの人々はトレーニングメニューを大きく変えすぎるという過ちをします。昔から言われているように、多くの筋肉は8~12レップの範囲によって増強します6

減量期間中の望ましくないことは、突然トレーニングの重量を下げて、高レップ数のトレーニングのみを習慣化してしまうことです。これは、増量時に苦労して手に入れた筋肉を失ってしまう方法です。あなたがするべきことは、1セットあたり8~12レップ扱える最も重い重量でトレーニングを行うことです。そうすることによって、あなたの筋肉にこれまでにない刺激を与えてあげる手助けとなることでしょう6ウエイトリフティングトレーニングは体脂肪を落とすためではなく、可能な限り筋肉量をできるだけ高くしておくために行なうべきです。あなたが望むスリムな身体を手に入れたり体重を落とすためには、食事制限や有酸素運動を用いることで十分です3

 食事のタイミング

食事のタイミングはボディービルにおいて大きな影響は及ぼしません。しかし、食欲をコントロールするためには役に立ちます。通常、目標とするタンパク質摂取量は高い(体重1kgあたりすくなくとも2g)ので、タンパクの同化作用(筋肉の成長を促進する作用)を最大限にするために、1日の食事を数回に分けてタンパク質を摂取する方がやりやすいかもしれません3

トレーニングで良いパフォーマンスを出すために、パフォーマンス前後で炭水化物を取ることがあるかもしれませんが、これは必ずしも最高の方法とは言えないかもしれません。もしこれを行っている場合、その他の時間に摂取するべき炭水化物が摂れず、空腹を感じてしまいます。ダイエットの主な目的は、体脂肪をできる限り落とすことであり、それを達成するために、空腹感と闘い、最も空腹を感じるときに食事を摂ることです。食事の頻度とタイミングは大きな目的の下では大きな問題とはなりません。空腹に追い詰められた時にあなたが満足できるように食事の頻度とタイミングを分ければ良いのです。

タンパク質の摂取に関しては例外で、最低でも2回、最高6回の食事に分けて摂取すべきです。

 大会に向けて、いつ減量を始めるべきか?

大会に出場することを考えているならば、短い期間よりも長期間かけて減量を行う方が良いでしょう。多くの人々は、体脂肪がどれくらいで身体について、これまでよりも更にレベルアップした引き締まった身体を得るためにどれくらいの時間を要するのか理解していません。

もし既にある程度、身体が仕上がっており、極めて体脂肪が少ない状態にあるのであれば、おそらく大会16週前からボディビルのための減量をスタートさせると良いでしょう。このタイムラインは、減量最後の数週間の期間に何か急いで詰めて行う必要が無い、よりスムーズなタイミングとなるでしょう。しかしまだ身体が仕上がっていないのであれば、複数回のダイエット期間とダイエット休止期間を考慮して、最高6ヵ月の期間が必要となるでしょう。

またあなたが今どの地点にいるかについて適切なアドバイスをくれるコーチや経験豊かなボディビルダーの先輩方に意見を聞くに越したことはありません。自分が立っているステージを客観的に掴むということはあなたにとってとても有益なはずです。

 まとめ

ボディービルにおける減量は最も価値があり、あなたがこれまでに経験したことの中で最も挑戦的なことの1つでしょう。それは、あなたの全神経をそこに注ぎ込むことが求められる減量となることは間違いありません。あなたはジムで行うハードなトレーニングが、お手本として周囲の人々からの注目の的となることでしょう。最も重要なことは、カロリー制限を設定し、減量期間中は十分なタンパク質を摂取することです。炭水化物と脂肪の摂取量は、食事の好みやその人その人によって様々です。空腹は減量期の課題です。満腹となり気持ちも満たさせる様に、食事の内容と摂取タイミングを選びましょう。

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本記事は情報提供および知識向上を意図としたものであり、専門的な医療アドバイスを目的としたものではありません。ご自身の健康に何か懸念がある場合は、健康食品を摂取する前もしくは食習慣を変更する前に、専門医やかかりつけの医療機関にご相談ください。

1. Chappell, A. J., Simper, T., & Barker, M. E. (2018). Nutritional strategies of high level natural bodybuilders during competition preparation. Journal of the International Society of Sports Nutrition15https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1186/s12970-018-0209-z

2. Hall, K. D. (2008). What is the Required Energy Deficit per unit Weight Loss? International Journal of Obesity (2005)32(3), 573–576. https://www.nature.com/articles/0803720

3. Helms, E. R., Aragon, A. A., & Fitschen, P. J. (2014). Evidence-based recommendations for natural bodybuilding contest preparation: nutrition and supplementation. Journal of the International Society of Sports Nutrition11, 20. https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1186/1550-2783-11-20

4. Liu, A. G., Ford, N. A., Hu, F. B., Zelman, K. M., Mozaffarian, D., & Kris-Etherton, P. M. (2017). A healthy approach to dietary fats: understanding the science and taking action to reduce consumer confusion. Nutrition Journal16https://nutritionj.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12937-017-0271-4

5. Mitchell, L., Slater, G., Hackett, D., Johnson, N., & O’connor, H. (2018). Physiological implications of preparing for a natural male bodybuilding competition. European Journal of Sport Science18(5), 619–629. https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17461391.2018.1444095

6. SCHOENFELD, B. J., CONTRERAS, B., KRIEGER, J., GRGIC, J., DELCASTILLO, K., BELLIARD, R., & ALTO, A. (2019). Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy but Not Strength in Trained Men. Medicine and Science in Sports and Exercise51(1), 94–103. https://journals.lww.com/acsm-msse/Fulltext/2019/01000/Resistance_Training_Volume_Enhances_Muscle.13.aspx

7. Slavin, J. L., & Lloyd, B. (2012). Health Benefits of Fruits and Vegetables1. Advances in Nutrition3(4), 506–516. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2161831322010262?via%3Dihub

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