効果的な自重スクワットのやり方|効果とテクニック
ジムで目にすることのあるエクササイズの内、スクワットは最も人気があり、レッグデイには欠かすことのできないエクササイズであることは間違いないでしょう。
また、自重スクワットはトレーニング初心者がトレーニングを安全且つ効果的に行うために必要な正しいフォームとテクニックを身に付けるためにも重要なエクササイズです。しかし、必ずしも初心者向けだけというわけではありません。
自重スクワットはどんなトレーニングにも組み込むことができます。自重スクワット単独で行うことも良いでしょうし、ヘビーウェイトを使う前のウォームアップとしても良いでしょう。色々なやり方ができます。
自重スクワットとは?
自重スクワットは下半身を鍛えるためのエクササイズで、器具も使わずほんの少しのスペースがあれば実際にエクササイズすることができます。
肩幅と同じ幅で足を広げます。つま先は少しだけ外側に向けます。スクワットの動作をし、身体を下げたところでポーズします。そして、元の位置に身体を戻します。たったこれだけの簡単な運動です。
大部分の下半身に効果のある大変機能的なエクササイズです。HIIT(ヒート)トレーニングに組み込むととてもチャレンジングなエクササイズになりますよ!
自重スクワットの効果とターゲット部位
自重スクワットは初心者にとってパーフェクトなエクササイズです。下半身を強化することができ、ウェイトを使ったスクワットや他の種目に進む前に正しいテクニックをマスターすることができます。
スクワットは一度に一種類以上の筋肉をターゲットにする複合関節種目です。自重スクワットは主に大腿四頭筋と大臀筋に効果があり、ハムストリング(腿裏)には少しだけ作用します。スクワットを行う際、膝と臀部を同時に使う為、ハムストリングの長さが殆ど変わらないからです。
動作の最中に腹腔内圧を高めることで腹筋も動員され、腰を怪我するリスクを減らすことができます。
自重スクワットのやり方:
https://youtu.be/Df7k48PEUu8
- 直立し、肩幅の広さに足を広げます。つま先は10時と2時の角度に向けます
- 膝を曲げゆっくり身体を下ろします(椅子に座るときの動作をイメージしてください)。
- 太腿の上部が膝と同じ高さになる時、もしくは自分のできる深さまで身体を下ろしてから、かかとを踏み込みスタートポジションに身体を戻します。
- ご自分で決めた回数まで動作を繰り返します。セットの合間はレスト(休息)を取ることをお忘れなく。
自重スクワットのコツ:
- 息を吸いながら身体を下ろし、息を吐きながら身体を上げます。
- まっすぐ前を向くことで正しいフォームを維持することができます。
- 胸を張ることで身体が前傾し過ぎることを防ぐことができます。
- 腕を前に突き出すことでバランスをとることができます。
スクワットのバリエーション
自重スクワットをマスターし自信がついたら、もう少しチャレンジングなエクササイズに挑戦したくなるはずです。いくつかご紹介しましょう。
バーベルバックスクワット
自重スクワットをマスターしたら、ウェイトを使うことで少しだけハードなエクササイズにすることができます。
ウェイトは色々なやり方でトレーニングに加えることができます。例えばダンベルを両手で持ったり、バーベルを担いだりします(ジムでの標準的なバーベルの重量はバー単体で20kgです)。バーベルの重量が扱えるようになれば、さらに重量を加えることでトレーニングの負荷を上げることができます。
体重の5から10%の重量を加えることから始めましょう。あなたの体重が90㎏でしたら、4kgから9kg程度を使ってみましょう。
バーベルバックスクワットのやり方:
https://youtu.be/Ui1As3-5Tqk
- バーベルを肩に担ぎ、足を肩幅に広げます。
- 膝を曲げ、身体を下ろします。背中は真っ直ぐ伸ばしてください。
- 一番下まで身体を下ろしきるか、下げられるところまで身体を下げます。体重はつま先にかけ続けてください。
- 身体を下ろしきってから、お尻を前方に動かし、かかとを踏み込んでスタートポジションに身体を戻します。
スミスマシンチェアスクワット
スミスマシンチェアスクワットはバーベルスクワットとは異なり主に大臀筋に効果のあるエクササイズです。
スミスマシンチェアスクワットのやり方:
https://youtu.be/pMrbIEmej7I
- スミスマシンを丁度肩の高さにセットします。バーの下に入り、バーを肩の背面に置きます。
- バーのラッチを外し、足を肩幅まで広げ、一歩前へ踏み出します。
- 背中は真っ直ぐにしたまま、(少なくとも)腿が床と水平になるまで身体を下ろします。
- 一番下の位置で1秒ポーズを取ってから、かかとを踏み込み、バーを押し戻します。
- セットが終わった際には、バーにラッチをかけて戻すことをお忘れなく。
ブルガリアンスプリットスクワット
ブルガリアンスプリットスクワットは全体のバランスを改善しながら大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングを一度に強化することのできるエクササイズです。
ブルガリアンスプリットスクワットのやり方:
https://youtu.be/U2wc64mIU3o
- ランジポジションをとることのできるベンチを見つけましょう。胴体は直立させ、お尻も身体に対し直角にします。片方の足をベンチの上に乗せます。
- トレーニングする側の足をベンチから50㎝ほど前方に出します。腿が水平になるまで身体を下げます。膝の位置を横にずらしたりせず、足の真上になるようにしてください。
- 一番下の位置で1秒ポーズを取ってから、かかとを踏み込みスタートポジションに身体を戻します。
- ご自分が決めた回数を繰り返してください。
自重スクワットのよくある間違いと直し方
他のエクササイズと同じく、自重スクワットにも守らなければならないやり方があります。鏡でフォームをチェックしても良いですし、ジムでパーソナルトレーナーにチェックしてもらうのも良いでしょう。
腰椎屈曲
自重スクワットで身体を上げ下げする際に、背骨を曲げすぎてはいけません。筋肉ではなく、背骨に負荷が集中するようになってしまいます。
スクワットの間、腹腔内圧をできるだけ上げることで、背骨への負荷集中は防ぐことができます。
膝外反
スクワットで身体を下ろす際に膝が外側に向き、身体を上げる際には膝が内側に動いてしまうことを膝外反といいます。
これは大臀筋が動員されず、大腿四頭筋ばかり使われることにより起こります。身体を上げる際に、膝を外側に押し出すことで直すことができます。
レジスタンスバンドを膝に巻くことにトライしても良いでしょう。バンドで負荷を与えることで、膝を外側に押し出すことを意識し続けることができます。
ワークアウトでの自重スクワットの取り組み方
自重スクワットは非常に汎用性のあるエクササイズであり、ワークアウトの中でいつでも行うことができます。
トレーニング経験者のウォームアップ種目として自重スクワットは最適です。初心者にとっては筋力増強のためのエクササイズとして取り組むのが良いでしょう。
他にも、ワークアウトの最後に自重スクワットを行うことで、脚に残る全てのエネルギーを燃やし尽くすことにも使えます。
まとめ
自重スクワットは有酸素運動やウェイトトレーニング等、どんなワークアウトにも加えることのできるエクササイズです。下半身の筋力増強に効果があります。
汎用性のあるトレーニングですので、ジムでもご自宅でも好きな場所で行うことができます。
ジェニファー・ブロウ(Jennifer Blow)はマイプロテインの編集者で、UKVRN*登録の栄養士としてキャリアを始めたばかり。栄養科学の学士号と栄養学の修士号を保有。現在は、スポーツサプリメントの健康・フィットネスへの使用について、科学的根拠に基づいた調査・研究を行なっています。*UKVRN:英国における栄養士の登記簿。登録には高い専門性と能力が必要。
また、エクササイズや健康的なライフスタイルのための栄養科学を専門としていることから、ヴォーグ、エル、グラツィアなどの有名オンライン雑誌に栄養士として登場しています。
これまで、NHS(イギリスの国民保健サービス)と協同で食生活への介入研究を行ったり、オメガ3脂肪酸サプリメントについてや、ファストフードが健康に及ぼす影響についての学術研究など、幅広い経験を積んできました。特に後者に関しては、毎年開催されるNutrition Society Conferenceで発表も行いました。さらに、プロ養成のために開催されるイベントにも多く出席し、常に高い専門性を維持しようと努めています。
ジェニファーについて詳細は、こちらをご覧ください。
プライベートでは、ヒルウォーキングとサイクリングの愛好家。SNSを通じて、我慢しなくても健康的な食生活が送れることを広めています。