慢性病を乗り越えイギリスのボディビルチャンピオンに輝く|Forever Fit
言い訳を並べてトレーニングを休むのは、あまりに簡単です。怪我をしたり、病気にかかったりすればなおのこと、心からの願望を追い求めるモチベーションやエネルギーがなくなりかねません。今年、マイプロテインは〈Forever Fit〉をスローガンに掲げ、過去、または現在もなおモチベーションやエネルギーを維持することが難しい状況を経験していても、トレーニングをつづけている人たちをご紹介します。
これは一時しのぎの話ではありません。30日間だけ切り取ったわけでも、過激なダイエットの紹介でもありません。長期間、精神的にも肉体的にも、自分自身に労力を注ぐというもの。
だれだって、ときには感化されたり励まされたりする時間が必要です。ジェラルド・アラヴァゾならば、必ずや、あなたの心をやる気でいっぱいにしてくれるでしょう。
ジェラルドはプロダクトデザインで学士号を取得し、現在はフリーのデザイナーとして活躍している23歳の青年です。オンラインでのコーチでもあり、清掃会社の主任でもあり、イギリスの2019年フィジークチャンピオンです。そして、なんとも驚くことには、これらすべてをこしながらずっと若年性突発性関節炎(JIA)と闘ってきたのです。
闘いのはじまり
多くの人とおなじように、ジェラルドもずっとスポーツが大好きで、学生時代には国レベルの陸上競技大会に出場したほどです。ところが、残念ながら陸上競技人生のまさにピークの時に若年性特発性関節炎と診断され、すべてをあきらめざるをえませんでした。
「しばらくの間、体をまともに動かせなくなって、日常生活にすら支障をきたしたんだ。ほんのちょっとした動作も苦痛だった」
しかし、病気にも、運動なしの生活にも、ジェラルドは歩みを止めることな、診断からわずか1年後、トレーニングを再開しました。しかも、今度はボディビルのトレーニングを。
「診断されてから1年後、僕は自宅でトレーニングをはじめた。空き缶で手作りしたダンベルを使ったり、自重トレーニングをしたりして、基本的には体調を改善するためのトレーニングをしたんだ」
トレーニングのメリット
病気に負けずに、地道にトレーニングを続けていくうち、ジェラルドはトレーニングのおかげで病気の症状に対処しやすくなっていることに気がつきました。新たなトレーニングのおかげで、病気による気分の落ち込みも軽くなりました。健康を保ち、良い体調でいることが、全く新しい意味を持つようになったのです。
「ボディビルのおかげで、僕の体は本当に強くなった。病気にもうまく対処できるようになった。肉体だけじゃなく、精神状態も改善された。そうしたら気づいたんだ。自分はまだ活動的な生活を楽しめるし、まだ希望はあるんだって」
“目標と向上心は、道理と言い訳に勝る”
ボディビルに打ち込んでいたからといって、いつもジェラルドがトレーニング計画を楽々とこなせていたかというと、そうではありません。たいていの人なら気持ちがめげてしまうような病状でしたが、どんなワークアウトでもやらないよりはマシ、という考えをジェラルドは大事にしました。
「筋トレをはじめた最初の数年は、トレーニングという観点からいえばたぶん最悪だった。今でも、良い日もあれば悪い日もある。だから、とにかく症状に対処して、できることを精一杯やるしかない」
誰にでもトレーニングをどうしてもしたくないとき、あるいは、投げ出したくなるときがあるでしょう。しかし、だからといってそんな気持ちに負けていていいのでしょうか?
〈Forever Fit〉とは、日本語では「いつまでも健康でいること(または、理想とするカラダづくりのためにフィットネスを続けること)」を意味しますが、これはずっと進化をつづける長期の目標です。ジェラルドはどんな目標を選ぼうとも、それを達成するための鍵は、ポジティブな考え方だと信じています。
「体調が良くない日は、体がしっかり動ける日に比べて、やる気があまり出ない。でも、関節炎を10年も患っているうちに、よりポジティブになれば調子の悪い日でも乗り切れると学んだよ」
長年にわたって関節炎と闘ってきたがゆえに、どんな障壁が立ちふさがろうと、トレーニングに取り組める精神力が培われました。
「目標と向上心は、道理と言い訳にまさるんだ。この病気のおかげで、僕は人生をよく見通せるようになったし、目の前の試練を乗り越える方法を学んだ」
“2019年は、ステージに立つと決意した年だった”
「僕は昔から負けず嫌いな人間だった。だから、競争したいという思いから始めたわけじゃなくても、1番の座を追い求めるようになるのは時間の問題だったんだ」
〈Forever Fit〉であるために必ずしも1番を目指す必要はありませんが、大会で競い合うという目標は、モチベーションを保ち、トレーニングをつづけるためにとても有効です。〈今より健康になりたい〉というような漠然とした目標よりも、具体的な目標のほうが、自分自身に責任を持てるようになるうえ、健康づくりを通して、持続性のあるポジティブな考え方を身につけられます。
2019年イギリス・メンズフィジーク・チャンピオン
フィジーク大会で競い合うためのトレーニングは転換点を迎えましたが、ポジティブな考え方と確固とした信念により、ジェラルドは前進を続けました。
「大会まであと2か月というときになって、腰痛に襲われ、両脚がしびれはじめたんだ」
「出場しないという道は選択肢になかった。僕は自分自身をすごく信じていて、勝てる可能性が十分にあると思っていたからね。ただやるべきことをやり、体を完成に近づけていくしかなかった」
“何事も成し遂げられる”
逆境にもかかわらず、ジェラルドは2019年のイギリス・メンズフィジーク・チャンピオン(British Men’s Physique Champion)とPCAジュニアフィジーク&メンズ・オーバーオールチャンピオン(PCA Junior Physique & Men’s overall champion)になりました。何が立ちはだかろうとも、懸命な努力と地道なトレーニングで乗り越えられると伝えたくて、今回、ジェラルドはこのキャンペーンに登場してくれました。
「おかげで、直面している逆境と試練が束になってかかってこようとも、何事も成し遂げられると気づかされた。でも、勝とうが負けようが、トレーニングへのモチベーションはずっと失わない思う。だって、もう長い間、トレーニングは僕の人生の一部だからね」
2020年は充実した年に
チャンピオンになった今も、ジェラルドはトレーニングの手を緩めてはいません。〈Forever Fit〉とは、オフシーズンの間もトレーニングに打ち込むという意味でもあります。道をそれないようにするため、彼は小さくても着実に達成可能な目標をいくつも設定しています。
「現在の目標は、年始から良いスタートを切ること。2020年は、競技という点からいうと充実したものになるだろう。でも、それだけじゃなく、フィットネス業界やボディビル業界で僕がさらに進化するためのチャンスが増えることを願っているよ」
ジェラルドにとっての Forever Fit とは?
「僕が考える〈Forever Fit〉というのは、できる限り健康な自分になりたい、という願いにこだわることだ。柔軟性を持ちながらも、自分が設定した目標一つ一つをずっと裏切らないということなんだ」
https://youtu.be/CqYe0BijSqI
エヴァンジェリン(Evangeline)はVeganuaryを通じて最近ビーガンに転向。ノッティンガム大学の英語とフランス語の学位を保有しています。最近では、肉と乳製品を食べるのを止め、植物由来の食事を美味しく食べる方法や新しい味を見つけて楽しんでいます。豆腐の万能さに衝撃を受けたのですが、チーズの代わりになるものはまだ見つけられていないようです。
プライベートでは、ランニングやセーリングを楽しんでいます。RYAのディンギーインストラクター、マラソンランナーとして、適切な栄養素を体に与えることが、持久系のスポーツだけでなく、忙しい日々でも重要であると身をもって理解しています。
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