せっかくのワークアウトが台無しに!HIITに関するよくある間違い
HIIT(高強度インターバルトレーニング)というワークアウトがフィットネス業界で流行っているようです。人気の理由は想像に難しくありません。忙しいスケジュールに筋トレを組み込めるのはとてもありがたいですし、一定ペースで有酸素運動を一時間行うよりも、高強度の運動を20分行う方がよほど耐えられるという人は多いでしょう。 ですが、その深みに飛び込む前に、きちんと準備をして以下に挙げるよくある間違いを犯さないよう用心することが大切です。英国の非営利医療機関ナフィールド・ヘルス(Nuffield Health)の生理学者でスポーツ運動科学の理学士号を持つアビゲイル・ステイシー(Abigail Stacey / @workoutwabi_powerlifter)に、最重要ポイントを伺いました。 HIITを正しく行えば、結果を高めるだけでなく怪我を予防することもできるのです。
1. 始められる状態か確認する
HIITをやると決めて取り組み始める前に、まず自身が取り組める状態にあるか確認することをアビゲイルは勧めています。 「HIITを始めるにあたっては、最大心拍数の65~75%を30分間維持できなくてはいけません。最大心拍数は、220から年齢を引くことで推測できます。例えば、25歳であれば最大心拍数は220-25で195前後ということになります。」 始める前に時間をかけてウォーミングアップすることも欠かせません。
2. 短時間で行う
HIITのポイントは、短時間で全身を激しく動かすことにあります。一般的に、例えばジャンピング・ジャックを45秒行なった後に15秒疲労回復させるというように、筋トレと休憩を3:1の割合で行うことが大まかなルールとされています。しかし、このようなインターバルトレーニングは30分を超えて行ってはいけません。 「HIITの最大トレーニング時間は4分(タバタトレーニング)から15分と幅がありますが、推奨されている最大トレーニング時間は30分です。30分を超えて行うと怪我のリスクが増大してしまいますので、より短時間でよりハードに行う方がはるかに効果的です。」
3. やりすぎに注意する
一つ前のポイントに続いて、HIITを行う際には、ワークアウトとワークアウトの間で体をきちんと休ませる必要があります。日々のルーティンに簡単に組み込めますし、長時間ワークアウトをした感じがしないので、一週間毎日行いたいという誘惑に駆られるかもしれませんが、筋肉に疲労回復する時間を与えなくてはいけません。 「HIITは、週二、三回行うだけで十分です。また、ワークアウトの間に24時間の休息を設けることで、疲労を回復させて怪我のリスクを減らすことができます。」 疲労回復の時間を設けないと、長期的に見て結果が出にくくなってしまうことが起こり得ます。効果がないのにバーピーをやりたがる人なんて、いないですよね。
4. 正しいタイミングで行う
一日中いつでも筋トレができたら素晴らしいですよね。ですが、そうでもないかもしれません。アビゲイルによると、ワークアウトは、行うタイミング次第でその効果を高めることができるのです。 「朝にHIITを行うと、体内の熱発生作用を高めて一日の中でより長い時間カロリーを消費できるようになります。逆に、夜遅くに行うと、体が覚醒してしまうので眠りにくくなってしまいます。夜はヨガやピラティスなどのリラックスできるエクササイズを増やす方がおすすめです。」 夕食後に無理やりHIITを行うよりも、朝20分早く目覚ましをかけた方が良さそうですね。
5. ガス欠状態で行わない
あらゆる筋トレと同じように、始める前に体を適切な燃料で満タンにしてあげることで、より力を引き出せるようになります(終了後も疲労回復を助けるために必要です)。とはいえ、満腹状態で飛んだり跳ねたりするのは賢明ではないでしょうから、ワークアウトを始めるまでにきちんと全て消化できるように、栄養を摂取した時間を記録しておきましょう。
激しい運動によって筋肉で貯蔵しているグリコーゲンが使い果たされてしまうので、HIITを行なった後に炭水化物を摂ることが大切です。
まとめ
これら全てを念頭に置けば、次のHIITをやり遂げる準備は万全でしょう。危険なレベルまで追い込んではいけませんが、このタイプのトレーニングは肉体の限界を試すようにできているので、ワークアウトが終わった時に、息が完全に切れて汗びっしょりになっていなければ、追い込みが足りていない証拠です。
ローレン(Lauren)はイングランド南部出身で、英文学専攻。小さい頃から水泳が大好きで、ここ数年はウェイトトレーニングに熱中。最近は、毎週ホットヨガの教室に通って様々なポーズを学んでいます。
週末の楽しみはブランチ。ハウスメイトと一緒に新しいメニューを開発しています。パスタに頼りがちな学生時代を終えてからは、特に精を出しているようです。そして何よりも、運動とお酒のバランスをきちんと守っています。
ローレンについて詳細は、こちらをご覧ください。