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マルトデキストリンの効果と摂取量、タイミング、筋トレに役立つ理由まで徹底解説!

マルトデキストリンは多糖類の一種で、すみやかなエネルギー補給効果、胃腸に優しい、甘すぎなくて飲みやすいなど、トレーニーにとって非常にメリットが多いサプリメントです。ここではマルトデキストリンの摂取方法やタイミング、あわせて摂取したいサプリメントまで徹底解説いたします。

マルトデキストリンとは

マルトデキストリンとは、簡単に言うとデンプンとブドウ糖の中間体の炭水化物のことです。体内のいたるところでエネルギーとして使われます。

デンプンは多糖類の一種で、単糖類であるブドウ糖(別名グルコース・glucose)が多く結合したものとなっています。デンプンは体内に入ると、唾液などの消化液にあるアミラーゼなどの酵素により消化、加水分解されてデンプン→マルトデキストリン→麦芽糖→ブドウ糖という形で吸収されていきます。ブドウ糖は化学式C6H12O6で表される単糖類で、麦芽糖は化学式C12H22O11で表される二糖類です(1)。

糖類の筋トレにおける効果

①筋肉をはじめとする各器官のエネルギー源として
②エネルギー枯渇による、タンパク質分解(カタボリック)を抑止する
③インスリンの分泌による、タンパク質同化(アナボリック)促進
④脳へ栄養供給されることによる、集中力の向上

ここでは、マルトデキストリンを含めた「糖類」のトレーニング時に果たす役割を詳しく説明します。

まず、糖類は体に吸収されてそのままエネルギーとして用いられるわけではありません。消化によりブドウ糖に加水分解されて吸収されるのですが、ブドウ糖のままでは分子が小さく貯蔵に適さないため、グリコーゲンという形で肝臓、そして筋肉に貯蔵されます(1)。この筋肉に貯蔵されるグリコーゲンをもとに私たちの筋肉は活動します。筋肉が動くためには糖類を摂取する必要があるのです。

もしこの時グリコーゲンが枯渇したまま筋トレを行ってしまったら何が起こるのでしょうか? エネルギー源の第一選択肢であるグリコーゲンがないと、筋肉はタンパク質を分解してアミノ酸を作り出し、アミノ酸を分解することでエネルギーを得ようとします(1)。

つまり、筋肉を分解することでエネルギーを生み出すわけです。トレーニングすればするほど筋肉が小さくなる、こんな恐ろしいことはありません。また、糖類を摂取することで血糖値が上昇します。血糖値の上昇に関しては動脈硬化や糖尿病など、上げない方が良いというイメージがあるかもしれませんが、適切にコントロールすれば大きな味方となってくれるものです。

血糖値が上がるとインスリンというホルモンが分泌されるのですが、インスリンは血中の糖を各臓器に運んで上がってしまった血糖値を下げる役割を持っています。ここで大切なのは、インスリンは糖のみならず、アミノ酸など他の栄養を運ぶ働きもこなすということです(2)。筋トレで傷んだ筋肉にアミノ酸を運び、筋肉を成長させるのを促進させてくれるのです。

また、タンパク質を合成する役割も持ちます(2)。さらに、マルトデキストリンが加水分解された形であるブドウ糖は、脳の飢餓時以外のエネルギー源となっているため、筋トレの集中力向上も期待できます。

それ以外の主要な糖類、果糖と砂糖についても補足しておきます。果物や清涼飲料水、スナック菓子などに多く含まれているこの2つですが、トレーニングという観点において摂取することはお勧めできません。

砂糖(ショ糖)は二糖類で加水分解されると、グルコースと果糖になります。果糖(フルクトース)はグルコースに比べて血糖値を上げる働きが小さいので、インスリンによるアナボリック促進効果が得づらい欠点があります。筋肉を増やしたいなら、運動中は果糖や砂糖ではなく、マルトデキストリン、ブドウ糖など他の糖類を摂取しましょう。

マルトデキストリンのメリット

①粉末であり、飲み物に溶かして運動中に簡単に飲める
②高GI値で、血糖値をすみやかに上げてくれる
③分子が小さすぎず、浸透圧をそれほど上げないため胃腸に優しい

まず、ご飯やパン、麺類などの食品と違って粉末であり、ドリンクに溶かして運動中に簡単に摂取することができる点が挙げられます。運動前や運動後、さらにはトレーニング中であっても、水やスポーツドリンクにマルトデキストリンを溶かして、イントラワークアウトドリンクとして気軽に飲むことができます。

また、ブドウ糖は甘みがありますが、マルトデキストリンにはほとんど味がないため飲みやすいのもメリットです。

さらに、ブドウ糖ほど浸透圧を上げないため胃腸にも優しいのです。摂取した液体の浸透圧が高ければ、胃腸での消化吸収がうまくいかないので胃もたれや胃のむかつき、下痢といった症状が出てしまう場合があります。

これらの理由から、筋トレ中のエネルギー摂取として最も適しているのがマルトデキストリンだと言えるでしょう。

マルトデキストリンの推奨摂取タイミング

①筋トレ30分前: プレワークアウトドリンクとして、体重×0.5g
②筋トレ中: イントラワークアウトドリンクとして、体重×0.5gを水500mL~1Lに溶かして
③筋トレ後: プロテインに混ぜて、体重×0.5g

マルトデキストリンの摂取タイミングとして理想的なのは、筋トレ前、筋トレ中、筋トレ後の3回です。「筋トレ前」は筋肉のグリコーゲンを貯蔵させ、筋肉がトレーニングにエネルギーを費やせるように。「筋トレ中」はグリコーゲンが枯渇してカタボリックが起きてしまわないように、また集中力が途切れないように。そして「筋トレ後」はインスリンを分泌してアナボリックを促進するために摂取しましょう。

この3つのタイミングにおいては、減量のためなどによって糖質制限をしているトレーニー(医師に制限されている人は除く)も摂取するべきだと考えられます。なお、体重あたりの摂取量は個人差がありますので、パッケージなどに書かれた推奨摂取量も参考に、自身に合った適切な量を見つけてください。

マルトデキストリン摂取時の注意

マルトデキストリンを始めとする「糖類」を摂取すると血糖値が上がり、インスリンが分泌されますが、ここに注意が必要です。

まず、糖尿病患者など、炭水化物の摂取を制限されている方は、絶対に医師への相談なく摂取しないでください。また、運動前、運動中、運動後など血糖値を急に上げる必要のないタイミングでの摂取もあまり好ましくありません。血糖値の不必要な急上昇は血管を傷めたり、高い血糖が原因で腎臓に負担がかかってしまったりすることがあります。

マルトデキストリンとともに摂取したいサプリメント

① 運動前: カフェイン、EAA・BCAAなどのアミノ酸
② 運動中: BCAAなどの吸収が早いアミノ酸
③ 運動後: プロテインやEAA、マルチビタミンミネラルなど

特に運動後のEAAやプロテインはオススメで、EAA6gと炭水化物35gを筋トレ後に摂取すると、筋肉を合成する働きが400%高まったというテキサス大学の研究結果があります。同じ分量のEAAと炭水化物をトレーニング前に摂取すると、さらに351%高まったという研究もあります(3)。


1.シンプル生化学 改訂第5版 南江堂出版 林典夫、広野治子著 2009年 p.13~24,135~160,226~234,251
2.レーニンジャーの新生化学 第5版 廣川書店出版 廣川節男著 2010年 p.339~392,769~828,1337~1341,1566~1570
3.An oral essential amino acid-carbohydrate supplement enhances muscle protein anabolism after resistance exercise. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10658002  2018年6月4日現在

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マイプロテイン編集部

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