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安全にランニングするための怪我予防5選

安全にランニングするための怪我予防5選
Evangeline Howarth
作成者5年 前
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定期的にランニングするようにしたものの、いつの間にやら氷のうを手にソファで休んでいる、なんてのはよくある話です。走り続けるためには、どうすれば怪我を予防できるのでしょうか。

他のあらゆるスポーツと同じように、怪我の予防についてはトレーニング中でもトレーニング外でも、時間をかけてしっかりと考える必要があります。残念なことに、ほとんどの人は膝が少し痛み出してからようやく怪我の予防について考え始めます。なので、もしランニングを始めた段階から怪我の予防について調べていれば、その時点で他の多くのランナーよりも一歩先を行くことができるのです。

全く同じ人間はいませんし、人によっては他の人よりも怪我をしやすかったりするので、怪我をする確率を求めることは難しいです。しかし、Sports Medicine Journal誌に掲載されているランニングによる怪我に関する調査では、毎年37~56%の間となっています。

しかし、はっきりしていることが一つあります。それは、ランニングによる怪我の約50~75%は、走りすぎと同じ動きの繰り返しによるものだということです。怪我をしたランナーは「怪我から完全に回復すること」に集中し、怪我をしていないランナーは「走りすぎの兆候に早く気づくこと」に集中するべきだと調査は結論づけています1。

では、ランニングによる怪我を予防するためにできることを見ていきましょう。

1.体つくり

多くの人が、怪我の予防については体に合うランニングシューズに頼り切っていますが、近年では、ランニングシューズが怪我を全て予防してくれる訳ではないだろうとする調査結果がかなりの数あります。ランナーの怪我についての研究を調査した結果にいたっては、オーダーメイドであろうと市販であろうとインソールは使用せず、代わりにウィークポイントの強化に特化した筋力トレーニングに集中するべきだと述べています2。

この説の是非はまだ不明なものの、サンダルを履いたりしていない限り、何を履いているかはそこまで気にする必要がなく、代わりに下半身を鍛えるために何をしているか―つまり、ウィークポイントになり得る箇所の怪我を予防する筋力トレーニング―を意識した方が良さそうです。

ランニングに真剣に取り組み、膝の痛みを無くしたいのであれば、さらなる怪我を予防する上で役立つ筋力トレーニングを教わりに、理学療法士を訪ねると良いでしょう。

2.良いフォームで走る

「正しい走り方」というものはなく、自然に出来上がるものだと思われているかもしれませんが、フォームとテクニックの観点から避けるべき事柄がいくつか存在します。例えば、オーバーストライドにより発生する踵接地は、怪我を引き起こす恐れがあるので避けるべきです。

フォアフット接地(母指球が最初に接地する走り方)のランナーの方が、リアフット接地(踵が最初に接地する走り方)のランナーよりも著しく怪我が少ない傾向があるということが明らかになっています。なので、自分がどのように走っているか、そしてそれがどのように下半身の部位を強く/弱くしているのか真剣に考えた方が良いかもしれません3。

接地の仕方をリアフットからフォアフットに変えることは、テクニックとしては可能ですが、それまで使用されていた別の部分が強化されるまでに、接地方法を変えたこと自体によって怪我をしてしまうのではないか、という点に関しては、ほとんど情報がありません。

3.ストレッチする

下半身の動きの悪さに苦しむ人は数多くいます。膝下や足の動きが悪かったり、股関節屈筋が固かったりすると怪我をしやすくなります。

ランニング直後にストレッチをすることで、暖まっている内に筋肉を伸ばして柔軟性を高めることができます(筋肉にとって一番安全なやり方)。ストレッチする際には、特にカーフレイズやふくらはぎのストレッチ、ウォールプッシュアップ、股関節屈筋のストレッチ、股関節を開く動き(クラムシェル、相撲スクワット、レッグレイズなど)、ハムストリングと大腿四頭筋のストレッチなどを試しながら、様々なエリアをストレッチするように心がけましょう。

また、筋肉は全て連動していると覚えておくことも大切です。背中の問題が下半身の怪我につながる、というのはよくある事なので、上半身(胸、肩、背中)も忘れずにストレッチして、上半身の緊張をできる限りほぐしておく必要があります。

4.トレーニングと疲労回復を正しく行う

今は自分自身を引きずりでもしなければ走りに行かないかもしれませんが、多くの人にとって、一日はジョギングなしでは終えられないものです。ランニングは中毒性のあるスポーツなので、怪我の原因としてよくあるのがオーバートレーニングです。痛みに耐えながら毎日10~15kmも走っていると、まるで機械になったように思えますが、そんなことをしても将来全く走れなくなってしまうだけです。

そんな間違いは犯さず、賢くトレーニングして体の声に耳を傾けてください。正しく疲労回復するために、十分に休んで、ストレッチして、フォームローラーを使用してください。良質な睡眠をたくさん(最低7時間)とってください。オーバートレーニングと考えられることは、実は往々にして疲労回復が足りていないのです。

5.水分補給と栄養摂取

ランニングと疲労回復にとって、水分補給、食事、栄養摂取ほど大切なものはありません。体重を落としたい人にとっては、食事を低カロリーに抑えて何キロも走るのが良いように思えますが、実は新陳代謝を悪くして筋肉を傷つけているだけです。

体重を落とす時でさえ、新陳代謝が正常に働くように食事をしなければなりません。結局、持続不可能な生活で怪我をして長期的な健康を害するよりも、一定ペースで取り組む方が良いのです。

ランニングと疲労回復のために食事するということを忘れないでください。前日の夜か走る前に、複合糖質で食物繊維が豊富な炭水化物をたっぷりと取って、運動に欠かせないグリコーゲン(エネルギー)で筋肉を満たしてあげてください。

ランニング後は、筋肉のメンテナンスと成長のために、タンパク質と炭水化物を取って血糖値を元に戻してください。

まとめ

ランニング後に押し寄せてくるエンドルフィンほど、走る意欲を刺激するものはありません。より早く、より強くなるために欠かせないものを、毎回体に与えて、チャンスを逃さないようにしましょう。

本記事は情報提供および知識向上を意図としたものであり、専門的な医療アドバイスを目的としたものではありません。ご自身の健康に何か懸念がある場合は、健康食品を摂取する前もしくは食習慣を変更する前に、専門医やかかりつけの医療機関にご相談ください。

  1. Van Mechelen, W. (1992). Running injuriesSports medicine14(5), 320-335.
  2. Van der Worp, M. P., Ten Haaf, D. S., van Cingel, R., de Wijer, A., Nijhuis-van der Sanden, M. W., & Staal, J. B. (2015). Injuries in runners; a systematic review on risk factors and sex differencesPLoS One10(2), e0114937.
  3. Daoud, A. I., Geissler, G. J., Wang, F., Saretsky, J., Daoud, Y. A., & Lieberman, D. E. (2012). Foot strike and injury rates in endurance runners: a retrospective study. Med Sci Sports Exerc44(7), 1325-34.

エヴァンジェリン(Evangeline)はVeganuaryを通じて最近ビーガンに転向。ノッティンガム大学の英語とフランス語の学位を保有しています。最近では、肉と乳製品を食べるのを止め、植物由来の食事を美味しく食べる方法や新しい味を見つけて楽しんでいます。豆腐の万能さに衝撃を受けたのですが、チーズの代わりになるものはまだ見つけられていないようです。

プライベートでは、ランニングやセーリングを楽しんでいます。RYAのディンギーインストラクター、マラソンランナーとして、適切な栄養素を体に与えることが、持久系のスポーツだけでなく、忙しい日々でも重要であると身をもって理解しています。

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