初心者ガイド|クロストレーニングとは?
「クロストレーニング」と聞くと大抵大きな反応が返ってきます。フィットネス界のマーマイト(ビールの酒粕を主原料とし、主にイギリス及びニュージーランドで生産されているビタミンBを多く含む食品)の様なもので、「良薬は口に苦し」といったところでしょうか?クロストレーニングを試した人は完全に途方に暮れてしまうか、すっかり夢中になってしまうかのどちらかです。
この賛否の分かれるスポーツについて少し理解を深めるために、マンチェスターのクロストレーニングジム「TRAIN Healed Green」のヘッドコーチ、Daniel Campbellにインタビューを行いました。
クロストレーニングを未体験の人にざっと説明するならばクロストレーニングとはどのようなものになりますか?
クロストレーニングは2つの側面があります。 1つ目はエリート・レベルでの競技としてです。殆どの人が「クロストレーニング」と聞いて想起するのがこの側面でしょう。クロストレーニング大会やドキュメンタリーではマッスルアップや頭上に大きなウェイトを掲げている人が登場します。
ですが、クロストレーニング愛好家の大半はこういった激しいトレーニングを実際行っているわけではありません。実際のところ、クロストレーニングとは、単に、ウェイトリフティング、有酸素運動、自重トレーニングを組み合わせたトレーニング方法なのです。
クロストレーニングは自己研鑽に重きを置いており、大半の愛好家は「少し健康的になりたい」という目標を共にする仲間たちとクロストレーニングをを楽しんでいるのです。
通常のジムでのワークアウトとクロストレーニングの違いは?
通常のジムでのワークアウトとクロストレーニングの最大の違いは「仲間と楽しむ」という点と「トレーニングの強度」という点です。
通常、ジムではトレーニーは自分のトレーニングのみに集中し、他の人との交流はありません。クロストレーニンググジムでは、クラスに参加している皆が一体となっています。互いに少しライバル心を持ちクラスに参加しているため、皆のトレーニングへの熱が一層高まります。「もう1レップ頑張れる」「もう少し重い重量で挑戦できる」など、高い目標を持てます。
ですが、皆がライバルですが、クラス全体の環境はフレンドリーなものです。クロストレーニングジムでパーソナルベストの更新があればクラスメートは皆歓声を上げて喜んでくれます!
誰でも挑戦できますか?
はい、だれでもクロストレーニングをすることができます。ですが、クロストレーニングの全エクササイズが皆に適しているわけでは合いません。たとえば、15年間運動をしてこなかった人が「少し健康的に、強くなりたい」とおもってクロストレーニングジムに来たとします。こういった人はスナッチをする必要があるでしょうか?たぶん必要ありませんよね?ケトベル・スウィングの方が有益だと思われます。
このように、「自分に適したトレーニングを選ぶ」、という点は、クロストレーニングの長所でもあります。一般的に拡張性があるトレーニングなのです。つまり、ウェイトトレーニングが向いていないのであれば、もっと自分に合ったエクササイズに置き換えるかもっと軽いウェイトを利用すれば良いのです。そうすれば安全であるだけでなく、ワークアウトの中で置換え前のワークアウトと同等の難易度のワークアウトにチャレンジできるのです。
クロストレーニングに出会ったきっかけは?
4~5年前に「The Seven」と呼ばれる「Hero workout」をオンラインで観ました。その時にクロストレーニングを知りました。 地元のジムでクロストレーニングを始めました。
クロストレーニングを始めた頃、私は健康でしたしセミプロレベルのラグビーもしていました。だから、クロストレーニングが自分にとってこんなに難しいということが信じられませんでした。電光掲示板の時間が瞬く間に過ぎてゆき、他の人のレベルよりずっと低い事に気づかされたのです。こういうわけで最初のクロストレーニングジムを探すことになったのです。
クロストレーニングに出会って人生が変わったということですか?
クロストレーニングは私の人生を変えるきっかけとなってくれました。当時、大学で法学を勉強しており弁護士への道を進んでいました。今やフルタイムのクロストレーニングコーチです。また、健康に重きを置く人に向けてオンラインコーチング・ビジネスを運営しています。
クロストレーニングに出会ったことで今の様なキャリア歩んでいるわけです。クロストレーニングは「人生には情熱を注ぐものが必要である」という点を認識させてくれた布石です。
肉体的変化という点では、私は31歳ですが、24歳の自分をほぼ全カテゴリーの運動競技で叩きのめすことができるでしょう!
クロストレーニングの最大の難点は?
多くの人が困難に思う点は、自信のエゴを確認して一歩引くことです。クロストレーニングを見て、「自分も試してみよう」、とジムにやってきます。そしてマッスルアップや重い重量でスナッチし始めます。これはサッカーのチャンピョンズ・リーグをみてロナルドと同等のプレイができると思うようなものです。
事はそんなに簡単にゆかないのです。まず、上級レベルに進む前に基本をきちんと納めましょう。「トップレベルのクロストレーニング・トレーナーがすることを全部やってはいけない」、と言っているわけではありません。ですが、そのレベルに達するには時間がかかるのです。テクニックが固まってからウェイトを重くしましょう。ストリクト・プルアップができるようになってからキッピングなどを始めましょう。
また、こういったテクニックに関しては通うジムが関与すべきです。参加者に合わせたトレーニングメニューを作るべきなのです。
クロストレーニングを始めようとする人へのアドバイスがありますか?
自分に合ったジムを見つけましょう。また、トレーニングメニューをカスタマイズすることをためらってはいけません。質問は沢山しましょう。また、ほぼ全員がクロストレーニングを楽しんでいます。つまり、とっても楽しいんですよ!
まとめ
今回のDanielへのインタビューでクロストレーニングを取り巻く都市伝説や型にはまった考え方の誤りを暴きました。この機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか?
ローレン(Lauren)はイングランド南部出身で、英文学専攻。小さい頃から水泳が大好きで、ここ数年はウェイトトレーニングに熱中。最近は、毎週ホットヨガの教室に通って様々なポーズを学んでいます。
週末の楽しみはブランチ。ハウスメイトと一緒に新しいメニューを開発しています。パスタに頼りがちな学生時代を終えてからは、特に精を出しているようです。そして何よりも、運動とお酒のバランスをきちんと守っています。
ローレンについて詳細は、こちらをご覧ください。