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BCAA | 効果は?どんな人に向いている?いつ飲めばいい? 摂取量は?

分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acids、略してBCAA)はフィットネス業界で大変人気が高まっています。 単体でパウダーやタブレットとして摂取されるだけでなく、多くのプレワークアウトサプリメントの配合の重要成分でもあります。

BCAAは筋肉量をアップしたい場合に理想のサプリメントであるとされていますが、筋肉をできるだけ落とさずに脂肪をカットしたい場合にも有効であると考えられています。

BCAAのメリットとは?

カロリー制限をしていると、体はカタボリックな状態になります。 これは、体の中で組織(脂肪や一部の筋肉など)を作るよりも壊す量が上回っている状態です(作るほうが上回っている場合はアナボリックといいます)。

減量中には、タンパク質の合成(=筋肉の形成)に使われるはずだったアミノ酸がエネルギー源として使われるようになり、これが筋肉減少の原因となります。

ここで大切なことは、筋肉がつくられる仕組みについて理解しておくことです。

筋肉をつけるには、体の中におけるタンパク質の合成が、分解よりも速いペースで行われている必要があります。 これが逆になると筋肉が落ちていき、両方のペースが等しければ筋肉量が保持されることになります。

では、これをどうすれば上手くコントロールできるでしょうか?

✓タンパク質合成をスピードアップ

BCAAは、通常の食品からタンパク質を摂取するよりも、タンパク質合成をより効果的に促進する働きがあります。 BCAAはすでに分解された必須アミノ酸であり、合成反応を起こすためにまさに体が必要としているものだからです。 このため、タンパク質合成の速度が上昇するだけでなく、細胞ひとつあたりで合成されるタンパク質の量も増加します。 これが、BCAAが筋肉の修復を最大限に促進するとされる主な根拠です。 筋肉の修復=さらなる筋肉量の増加をサポートします。

✓ BCAAはタンパク質の分解量を低減

誰しも、鍛えた筋肉(=タンパク質)は分解したくないですよね。実は、BCAAには体内でタンパク質を分解せよという信号を出す塩基の放出量を減少させる働きがあります。つまり、BCAAでタンパク質の合成促進、分解抑制の両方を後押しすることでより効率的な筋肉の増強につなげることができるのです。

その他の効果や効能は?

ここまで筋肉量の増加についてお話ししてきましたが、それだけではまだ魅力を感じられないという方もいらっしゃるでしょう。フィットネスの目標達成に役立つもう一つのBCAAのメリットは疲労軽減です。ワークアウト中に、より効果を上げるためにはBCAAの疲労軽減効果を利用することもポイントです。ワークアウト前に摂取するべきとされる理由はここにあります。

THE プレワークアウトのようなプレワークアウトサプリメントにBCAAが配合されているのも同じ理由からです。

運動中は、疲労の知覚を鋭くさせるセロトニンの生成が亢進しがちになりますが、BCAAはその生成を抑制できます。セロトニンが放出される前であれば、BCAAで生成を阻害することで、普段よりエネルギーを得ることができます。 これによって、長時間の激しいワークアウトが実現できるようになり、より重いウェイトもリフティング可能になります。

さらに、BCAAは筋肉痛の軽減にも効果が見られており、激しい運動の翌日でもさらに続けてワークアウトに励むことができます。

どんな人に適している?

年齢を経るにしたがい、筋肉をつけやすい最適な体の状態を維持するのは難しくなってきます。 BCAAは、35歳以上の方がつけられる筋肉量を増やすためにも有効です。 より若い方でも、リフティング選手などさらなる増強を望む場合には、BCAAの一つであるロイシンが特に役に立つでしょう。ロイシンはタンパク質合成を最大145%促進することがわかっています。

また、BCAAは食生活に制限を設けている方や、断続的な断食など食生活上のスケジュールがある方にも大変おすすめです。例えば、絶食中、BCAAをワークアウト前に摂って、筋肉に燃料をチャージしてあげるのは非常に有効です。 エネルギーの充填になり、脂肪を燃焼しつつ筋肉の増強を促進します。

BCAAは筋肉量をアップしたい人、脂肪をカットしたい人、年齢による壁をカバーしたい人など、どんな人でもそれぞれ違った形でメリットを得ることができるでしょう。

他のサプリメントとの比較

よく言われることに、BCAAと同様の効果は他のものからでも得られる、というものがあります。 例えば、ホエイプロテインなどがそうです。 ホエイは吸収の速いタンパク質を豊富に含む食品ですが、BCAAを集中的に摂ることのできる製品と同じ効果はありません。

ホエイに含まれるアミノ酸は摂取された後、体内で分解されなければならず、BCAAをそのまま摂るほど効率的ではないのです。 ホエイのタンパク質が悪いというわけでは決してないのですが、BCAAの持つ作用をダイレクトに利用したいという目的があるなら、より含有量の多いものを摂取するほうが得策といえるでしょう。

BCAA使用の前に

一般的にBCAAは無害ですが、以下のグループの方にとっては、最善の選択とはいえないかもしれません。 摂取する場合は慎重に、事前にかかりつけのドクターに相談してからにしましょう。

妊娠中および授乳中の方:分岐鎖アミノ酸の摂取は推奨されません。 これは安全性を示す信頼性の高いデータの数が不十分であるためです。

手術前の方:BCAAは血糖値に影響することがわかっているため、手術を控えている方が摂取することは推奨されません。 摂取する場合は、少なくとも手術の2週間前にはやめるようにしてください。

その他の方:安全にご使用いただけます。

まとめ

BCAAは正しく使用すればたいへん有効性の高いサプリメントです。 タンパク質合成を促進することで筋肉量を増加させ、減量中にも筋肉の減少を防ぎます。

ワークアウト中に摂取すれば良質なエネルギー源となるだけではなく、事前に摂取しておくのも、特に絶食中のトレーニングには効果的です。

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Jennifer Blow

Jennifer Blow

作成者

ジェニファー・ブロウ(Jennifer Blow)はマイプロテインの編集者で、UKVRN*登録の栄養士としてキャリアを始めたばかり。栄養科学の学士号と栄養学の修士号を保有。現在は、スポーツサプリメントの健康・フィットネスへの使用について、科学的根拠に基づいた調査・研究を行なっています。*UKVRN:英国における栄養士の登記簿。登録には高い専門性と能力が必要。

また、エクササイズや健康的なライフスタイルのための栄養科学を専門としていることから、ヴォーグ、エル、グラツィアなどの有名オンライン雑誌に栄養士として登場しています。

これまで、NHS(イギリスの国民保健サービス)と協同で食生活への介入研究を行ったり、オメガ3脂肪酸サプリメントについてや、ファストフードが健康に及ぼす影響についての学術研究など、幅広い経験を積んできました。特に後者に関しては、毎年開催されるNutrition Society Conferenceで発表も行いました。さらに、プロ養成のために開催されるイベントにも多く出席し、常に高い専門性を維持しようと努めています。

ジェニファーについて詳細は、こちらをご覧ください。

プライベートでは、ヒルウォーキングとサイクリングの愛好家。SNSを通じて、我慢しなくても健康的な食生活が送れることを広めています。