サプリメント

クレアチンの効果と飲み方、摂取量、おすすめサプリのクレアルカリンまで徹底解説!

トレーニングや競技による運動は私たちの身体に変化をもたらしますが、同時に食事やサプリメントなど適切な栄養摂取は運動の効果を高めることが分かっています。

有機酸の一種であるクレアチンは古くからその効果について科学的な検証が多くなされてきたサプリメントであり、現在もさまざまなクレアチンサプリメントが販売されています。

今回は、クレアチンの吸収をより高めることを目的に開発されたクレアルカリン(Kre-Alkalyn)について、その根幹を成すクレアチンの効果や、運動効果を最大化するための適切な摂取方法について解説します。

クレアチンとは

クレアチンは私たちの体内では、アルギニンとリジンを基に腎臓と肝臓から合成されます。肝臓から分泌されたクレアチンのほぼすべては骨格筋へと運搬され、クレアチンキナーゼによってクレアチンリン酸として筋内に蓄えられます。

クレアチンリン酸は(PCr)筋内で急激なエネルギー(アデノシン3リン酸: ATP→アデノシン2リン酸: ADP)消費が起こった際、リン酸をADPに供給することによるATPの再合成(ATP-PCr系)を行う重要な役割を担っています。

クレアチンサプリメントとスポーツパフォーマンス

クレアチンは筋内のエネルギー供給において重要な役割を有しています。実際に高強度の運動を行うと、筋内のPCrはほぼ枯渇することが分かっています(9)。このことから、多くの研究者は骨格筋内のPCr濃度を高めておくことで高強度の運動(筋肥大を目的としたレジスタンス運動や高強度間欠的運動など)中のパフォーマンス低下を抑えることが可能なのではないかと考え、検討が行われてきました。

最適なクレアチンの摂取のタイミング・量

Harrisらは、1日あたり5gのクレアチンを4~6回摂取することを2日以上行えば、骨格筋内のPCr濃度が増加することを見出しました。その後の他の研究においても、1日20gのクレアチン経口摂取を5~6日程度行うことにより、筋内のPCr濃度が増加することが報告されています。

またクレアチンの継続摂取による筋内のPCr濃度の増加状態は、摂取を中断した場合1か月ほどで通常時と同程度まで戻りますが、1日あたり2gのクレアチンを継続的に摂取することでPCr濃度の増加状態を維持することができる可能性が示されています(2)。

これらのことから実際に、現在多くの市販クレアチンサプリメントは、1日あたり5gのクレアチンを4回摂取することを5日~1週間程度継続する「ローディング」をはじめに行い、その後、1日5g程度の摂取を継続することを推奨しています。

クレアチン摂取と高強度間欠運動パフォーマンス

高強度の運動を短い休息時間を挟み連続的に実施する高強度間欠運動(high intensity intermittent training, HIIT)は、中強度の持久性運動を行った際と同様の運動効果をもたらすことが知られています。またフットボール、テニスなど多くの競技スポーツにおいても全力での運動(高強度)と非常に低強度の運動あるいは短時間の休息が連続して行われるケースがよく見られます。

高強度の運動を連続的に実施した場合、パワー発揮は時間依存的に低下しますが、クレアチンの摂取はパワー低下を抑制し、高いパワー発揮を長時間維持することに繫がる可能性が示されています。

たとえばRomerらのグループの研究では、スカッシュ選手を対象にクレアチンを摂取させることにより高強度間欠運動パフォーマンスが向上したことを報告しています(10)。またBalsomらも若年の男性を対象に同様の報告を行っており、クレアチン摂取によって筋内のPCr濃度を増加させることで、高強度運動を連続的に実施する際のパフォーマンスを向上させる可能性を示しています(1)。

クレアチン摂取と筋力発揮

興味深いことに、クレアチンサプリメントの摂取のみによって筋力発揮が向上するという報告もなされています。たとえば、Izquierdoらの研究グループは男性ハンドボール選手を対象とした研究において、1日20gのクレアチンサプリメントを5日間連続摂取することで発揮筋力が増加したことを報告しています(4)。

また、高齢者を対象とした研究でも、クレアチンサプリメント摂取によって筋力の増加が観察されており(3)、クレアチン摂取は運動中のパフォーマンスのみならず筋力発揮に対してもポジティブな影響をもたらす可能性が示唆されています。

クレアチン摂取とレジスタンストレーニング

レジスタンストレーニング(筋トレなど筋肉に負荷をかける運動)は、筋量と筋力の増加をもたらす運動として認知されています。筋肥大には、運動により筋内のタンパク質同化が高まることと、トレーニングを繰り返すことにより筋内にタンパク質が蓄積することが重要だと考えられています。

ではクレアチンサプリメント摂取は運動によるタンパク質同化を高めるのでしょうか? 残念ながらLouisらイギリスのグループによる報告では、クレアチンサプリメントを摂取した場合であっても運動によるタンパク質同化応答は増大しないことが示されています(8)。

しかし、その一方でクレアチンサプリメントの摂取は、レジスタンストレーニングによる筋肥大や筋力増加応答を高めることが報告されています(12)。したがって、クレアチンサプリメント摂取によるトレーニング効果の増大は、タンパク質同化以外のメカニズムに影響を与えることによって生じている可能性が考えられますが、その具体的なメカニズムについては未解明な点が多く残されていますが、今後の研究の進展によって、さらにクレアチンの筋肥大へのポジティブな効果が明らかになるかもしれません。

クレアチン摂取によるオーバートレーニングの抑制

合宿や競技のシーズンイン直前など、集中的に運動量が増加する時期にはオーバーリーチング(一時的なパフォーマンスの低下)やオーバートレーニング(パフォーマンス低下の回復できなくなった状態)が知られています。

オーバートレーニングになると、筋力やスプリント能力といった無酸素運動のパフォーマンスが低下すると同時に、無気力症状など心理的な部分においても負の影響が生じます。自覚症状を伴いにくいことからアスリートは最も気をつけなければならない問題でもあるといえましょう(7)。

これまでにクレアチンサプリメントを摂取することで、オーバーリーチングによる一時的な筋力の減少も抑えることが報告されています(11)。オーバーリーチングの継続がオーバートレーニングを引き起こすことから、アスリートのオーバートレーニングに陥るリスクを下げられることが考えられ、集中的に運動量が増加する時期にとても有用なサプリメントであることが考えられます。

合宿時やインシーズン前においては、オーバートレーニングのリスクを下げる手段として、クレアチンサプリメントを摂取してみるのも1つの効果的な方策かもしれません。

さまざまな種類のクレアチンサプリメント

これまでクレアチンサプリメントが運動パフォーマンスやトレーニング効果にもたらすさまざまなメリットを紹介してきました。

クレアルカリン(Kre-Alkalyn)は、クレアチンが体内で変性されないよう体内のイオン濃度にマッチするように加工を加えた特許素材です。クレアルカリンを摂取することによる効果を検証した報告についてはまだまだ十分とはいえないものの、一般に広く使用されているクレアチンモノハイドレート(CrM)と比較した際に、クレアルカリンは少量の摂取で同様のパフォーマンス向上が観られたとする報告も近年されています(5、6)。

したがって、女性など食が細い人やクレアチンを摂取した際、イオン濃度の違いに起因しておなかを壊したことがあって敬遠している人にとって、クレアチンの効果を安心して享受できるサプリメントとなるかもしれません。

その一方で、クレアチンモノハイドレート自体は近年価格も安く品質も良くなっています。ハードにトレーニングを行うアスリートやトレーニーなど多くのクレアチンを摂取したい方は、クレアチンモノハイドレートとクレアルカリンをタイミングに合わせてチョイスすることも選択肢の1つになるでしょう。

まとめ

クレアチンは、多くの研究者によって実際に効果がある可能性が示されている数少ないサプリメントの1つです。

またクレアルカリンは、その効果をだれもが手軽に手にできるように開発された新素材です。これまでクレアチンサプリメントを試したことがない人もクレアルカリンからクレアチン効果を体感し、自身のパフォーマンスをさらに高めるチャレンジを行ってみるのはいかがでしょうか。


  1. Balsom PD, Ekblom B, Söerlund K, Sjödln B, and Hultman E. Creatine supplementation and dynamic high‐intensity intermittent exercise. Scandinavian journal of medicine & science in sports 3: 143-149, 1993.
  2. Casey A and Greenhaff PL. Does dietary creatine supplementation play a role in skeletal muscle metabolism and performance? The American journal of clinical nutrition 72: 607S-617S, 2000.
  3. Gotshalk LA, Volek JS, Staron RS, Denegar CR, Hagerman FC, and Kraemer WJ. Creatine supplementation improves muscular performance in older men. Medicine and science in sports and exercise 34: 537-543, 2002.
  4. Izquierdo M, Ibanez J, Gonzalez-Badillo JJ, and Gorostiaga EM. Effects of creatine supplementation on muscle power, endurance, and sprint performance. Medicine and science in sports and exercise 34: 332-343, 2002.
  5. Jagim AR, Oliver JM, Sanchez A, Galvan E, Fluckey J, Reichman S, Talcott S, Kelly K, Meininger C, Rasmussen C, and Kreider RB. Kre-Alkalyn® supplementation does not promote greater changes in muscle creatine content, body composition, or training adaptations in comparison to creatine monohydrate. Journal of the International Society of Sports Nutrition 9: P11-P11, 2012.
  6. Jagim AR, Oliver JM, Sanchez A, Galvan E, Fluckey J, Riechman S, Greenwood M, Kelly K, Meininger C, Rasmussen C, and Kreider RB. A buffered form of creatine does not promote greater changes in muscle creatine content, body composition, or training adaptations than creatine monohydrate. Journal of the International Society of Sports Nutrition 9: 43-43, 2012.
  7. Kreher JB and Schwartz JB. Overtraining syndrome: a practical guide. Sports Health 4: 128-138, 2012.
  8. Louis M, Poortmans JR, Francaux M, Hultman E, Berre J, Boisseau N, Young VR, Smith K, Meier-Augenstein W, Babraj JA, Waddell T, and Rennie MJ. Creatine supplementation has no effect on human muscle protein turnover at rest in the postabsorptive or fed states. American journal of physiology Endocrinology and metabolism 284: E764-770, 2003.
  9. McCartney N, Spriet LL, Heigenhauser GJ, Kowalchuk JM, Sutton JR, and Jones NL. Muscle power and metabolism in maximal intermittent exercise. Journal of applied physiology 60: 1164-1169, 1986.
  10. Romer LM, Barrington JP, and Jeukendrup AE. Effects of Oral Creatine Supplementation on High Intensity, Intermittent Exercise Performance in Competitive Squash Players. International journal of sports medicine 22: 546-552, 2001.
  11. Volek JS, Ratamess NA, Rubin MR, Gomez AL, French DN, McGuigan MM, Scheett TP, Sharman MJ, Hakkinen K, and Kraemer WJ. The effects of creatine supplementation on muscular performance and body composition responses to short-term resistance training overreaching. European journal of applied physiology 91: 628-637, 2004.
  12. Willoughby DS and Rosene J. Effects of oral creatine and resistance training on myosin heavy chain expression. Medicine and science in sports and exercise 33: 1674-1681, 2001.

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マイプロテイン編集部

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