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三大栄養素バランス計算について|フレキシブルダイエットとIIFYMのためのマクロ計算方法

三大栄養素バランス計算について|フレキシブルダイエットとIIFYMのためのマクロ計算方法
Megan Bao
作成者4年 前
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特定の種類の食品を特別な制約無しで食べることを可能としながら、筋肉の増強、体重維持または減量等の目標を達成するシナリオを描きましょう。とても素晴らしいことだと思いませんか?今回ご紹介する三大栄養素計算を使えば、どの栄養素をどれだけ摂取すればよいか分かるパーフェクトな計画を作ることができ、目標達成に近づくことができます。

フレキシブルダイエットやIIFYMはとても人気のある栄養療法で、食品の選択を上手にできるようになることで、一日の摂取カロリーの過剰または過少摂取を避けることができます。ダイエットとしては柔軟性があるため、アルコールや特定の食品を避けることなく普通の生活を楽しむことができることは素晴らしいことです。

もっと詳しく知りたくなりましたか?

三大栄養素計算方法について

マクロ栄養素計算機

性別

単位

年齢

身長

体重

目標

活動レベル

タンパク質及び脂質の値は、2018年 ISSN exercise & sports nutrition reviewに基づいています。炭水化物の値は、タンパク質と脂質が計算された後の残りのカロリーを表示しています。

三大栄養素(マクロ栄養素)とは?

馴染みのない人も多いと思いますが、三大栄養素とは大量に摂取しエネルギーのもととなっている主要な栄養素のことを指しています。3つの栄養素にはタンパク質、脂質、炭水化物があります。ビタミンやミネラルといった少量を摂取する微量栄養素と混同しないようにしましょう。

一日に必要なカロリーの計算方法

目標が何であれ、体重を維持するために一日にどれだけのカロリーを摂取する必要なのかBMR(基礎代謝)とTDEE(総消費カロリー)を用いて計算することで理解することができます。年齢、性別、活動レベルやその他のファクターによって基礎代謝は変化するため、人によって異なるものです。

BMR(基礎代謝)

まず、BMR(基礎代謝率)を計算しましょう。これは、24時間何もしなくても(安静の状態でも)消費されるエネルギー量(カロリー)のことです。 BMRは、体重(kg)・身長(cm)・年齢を下の式に当てはめてることで計算することができます。

男性:  BMR = (体重kg×10)+(身長㎝×6.25)―(年齢×5)+ 5

女性:  BMR = (体重kg×10)+(身長㎝×6.25)―(年齢×5)― 161

TDEE(総消費カロリー)

さて、身体活動(これには歯磨きからマラソンまで何でも含まれます)を含めて、毎日のあなたの生活に必要なカロリー量を計算してみましょう。これを「TDEE」といい、1日の総エネルギー消費量と呼ばれています。

1 日に必要なカロリーを計算するには、先の計算で出したBMR  に下記の表からあなたの身体活動レベルに当てはまる数字を掛け算して計算します。

TDEE = BMR × 身体活動率

身体活動レベル 身体活動率 詳細
座っていることが多い 1.55 例: デスクワークで少し、もしくは全く運動をしていない。
やや活動的 1.85

例: デスクワークメインだが、毎日1時間有酸素運動、もしくはウエイトリフティングを行っている。

過酷な肉体労働ではないが、座りっぱなしの仕事よりは動きのある仕事をしている。

活動的 2.2

例: 毎日約8時間中程度の活動を伴う仕事をしている。

デスクワークメインだが、毎日2時間水泳をしている。

デスクワークメインだが、毎日2時間有酸素運動、もしくはウエイトリフティングを行っている。

とても活動的 2.4

例: 毎日3~4時間競技レベルのサイクリング、もしくは同等の負荷がある運動をしている。

毎日約8時間のやや活動的な仕事をしていて、毎日1時間有酸素運動を行っている。

増量・減量のための調節

原則として、基礎代謝から一日当たり500kcal少なめに摂取するか、500kcal多めにカロリーを摂取しましょう。数週間様子を見てから、体重の変化具合によってカロリーを調整しましょう。過度にカロリーを制限することはやめましょう。脂肪ではなく筋肉を減らすことにつながりかねないからです2

タンパク質の摂取目標を決めましょう

あまり馴染みがない方のために簡略に説明すると、タンパク質は筋肉の成長、維持、修復を助ける重要な主要栄養素の一つです。筋肉を維持&増量するためはタンパク質を体重1kg当たり2g摂取するこが推奨されています3。また、筋肉を維持し減量するためにはタンパク質を体重1kg当たりおおよそ3g摂取することを指摘する最新の研究もあります4。このように摂取量には幅があり、あなたの運動の目的(例えばボディビルディング等)によって変えてください。

食品 (100g) タンパク質含有量 (g) エネルギー (kcal)
ステーキ 30 183
鶏胸肉 24 145
インパクトホエイプロテイン 71 390
豆腐 12 118
サーモン 22 162

脂質の存在も忘れてはいけません

脂質にはホルモンレベルの調整や体組成の改善につながる関節の健康維持など様々な重要な役割があるため、十分な脂質を摂取することは重要なことです5。一般的にはカロリーの30%を脂質から摂取することが推奨されます5

脂質1gは9kcalに相当します。オリーブオイル、低脂肪乳製品、卵、サーモン、それ以外に魚やナッツ類に含まれるオメガ3など、心臓に優しい脂質を摂取するようにしましょう。もし、パンや米、パスタなど炭水化物を中心とした食品をより多く取りたい場合は、脂質摂取量は推奨上限の40%ではなく、下限の20%に抑えましょう。

食品 脂質 (g) エネルギー (kcal)
オリーブオイル (10g) 10 88
Lサイズ卵1個 5 143
アボカド半分 12 120
ココナッツオイル大さじ1 13 121
サーモン100g 8 162

最後は炭水化物のお話です

炭水化物は忘れることができない重要な食品グループです。エネルギーのもととなることや、運動後の筋肉にグリコーゲンを補給する役割があります。

タンパク質と脂質の摂取目標を決定した後、一日に摂取することのできる炭水化物の量を知ることができます。炭水化物1gは4kcalに相当します。一日のカロリー摂取目標からタンパク質と脂質から摂取するカロリーを除いた、残りのカロリーが炭水化物を摂取できる量になります。

体重63kgでカロリー摂取目標1400kcal、タンパク質70g、脂質30gを摂取する方は、1200kcal – (70g × 4) – (30 × 9) =650kcalの炭水化物を摂取することができます。650kcalの炭水化物は650kcal/4=162gに相当します。

食品 (100g) 炭水化物 (g) エネルギー (kcal)
パン 49 265
玄米 72 349
じゃがいも 17 77
キヌア 26 143
さつまいも 20 86

IIFYMって何?

ダイエット中は好きなものを何でも食べられたらと願う人は多いでしょう。理論上は、食べても大丈夫なんです。IIFYM (If it fits your Macros)とは、三大栄養素(マクロ)の比率とカロリー上限を守るという前提で好きなものを全て食べるということです。上述の計算式で三大栄養素計算を行った上で、カロリーと三大栄養素の目標値を満たす食品の量を見つけましょう。

よくあるご質問(FAQ

アルコール摂取量はどう考慮すべきか?

アルコールは主要栄養素ではありませんが、カロリーはありますので摂取カロリーの内数としては考慮する必要があります。アルコール1gは7kcalに相当します。総摂取カロリーの内、タンパク質はいつも同じレベルを摂取してください。アルコールによるカロリー摂取に対しては炭水化物か脂質のカロリーを調整します。アルコールの摂取カロリーを差し引き、炭水化物と脂質の摂取量を再計算し調整します。

もう一つの方法は、アルコールからの摂取カロリーは炭水化物とみなしてしまうことです。厳しいダイエットプランを実行している場合には、アルコールは節度ある量に抑えることが大切です。

お酒に含まれるカロリーを簡単にご紹介します。

スピリット1ショットとダイエットレモネード(ウォッカ、ジン)80 kcal

グラスワイン1杯 (141g) = 120 kcal ビール 340g= 180-200 kcal

三大栄養素はどのように管理したらよいですか?

カロリーとタンパク質の目標を満たしているのであれば、減量の場合、炭水化物と脂質は相互で比率を調整しても大丈夫です。カロリー摂取量は一日単位ではなく一週間単位で考えましょう。

もしカロリーを多く摂取する日が分かっているのでしたら、一週間のトータル摂取カロリー(一日当たりの摂取カロリー目標×7日分)からどれだけのカロリーを増減させなければならないか予測しましょう。オーバーしてしまうカロリーは残りの6日間の摂取カロリー目標から割り算しましょう。

例えば、減量のためにカロリー不足の状態を維持するため、一日当たりの摂取カロリー目標が1,300kcalだったとします。そして、今週はデートでディナーの予定があるため当日の摂取カロリーは2500kcalとなりそうです。一週間のカロリー目標9,100kcalから2,500kcalを引くと残り6,600kcalとなり、残り6日の日数で割ると一日当たりのカロリー目標は1,100kcalとなります。もしくは、その週は体重を増減させないということで、デートの日は体重維持ができる1600kcalに食事の量を抑えるという選択肢もあります。

三大栄養素摂取量は毎日同じであるべきですか?

カロリーとタンパク質の目標を満たしているのであれば、減量の場合、炭水化物と脂質は相互で比率を調整しても大丈夫です。

もしあなたの目標が減量である場合、タンパク質は十分に摂取し筋肉量を維持できる状態にしながら、摂取カロリーが消費カロリーを下回る状態を継続してください。もし筋肉増強が目標の場合、タンパク質は十分に摂取することは同じですが、より多くのカロリーを摂取するようにしてください。これは本当に個人による部分が大きいですし、炭水化物や脂質を含む食事を増やすことを望むかにもよります。

野菜の摂取量は気を配った方が良いですか?

まず最初に、野菜の定義について共通理解を持ちましょう。じゃがいもは野菜ではありません。ここでは炭水化物とみなします。

一般的に野菜のカロリーは低く、食物繊維やビタミンミネラルが豊富に含まれています。野菜の摂取量を気にし過ぎる必要はありません。多めに食べたとしても体重の増減に大きな影響はありません。

脂肪を減らすのに最適な三大栄養素の比率は?

今のところ、脂肪を減らすために最適な三大栄養素の比率を証明した研究結果はありません。あなたの食事の趣向や活動レベルにより最適化すべきという研究結果があります。

カロリー制限を上手に行い、タンパク質摂取量を最適化できているのであれば、炭水化物と脂質の摂取バランスは自分に合った比率を見つければ大丈夫です。

まとめ

これは銀行口座にあるお金のようなものです。私達の多くが出来るだけ多くのお金を貯金しようとする一方で、お金を浪費する人々もいます。自分が必要とするカロリーを理解し、三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)に分割して摂取することは、運動の目標を達成するだけではなく、健康促進につながります。

 

本記事は情報提供および知識向上を意図としたものであり、専門的な医療アドバイスを目的としたものではありません。ご自身の健康に何か懸念がある場合は、健康食品を摂取する前もしくは食習慣を変更する前に、専門医やかかりつけの医療機関にご相談ください。

本記事は情報提供および知識向上を意図としたものであり、専門的な医療アドバイスを目的としたものではありません。ご自身の健康に何か懸念がある場合は、健康食品を摂取する前もしくは食習慣を変更する前に、専門医やかかりつけの医療機関にご相談ください。

  1. Mifflin, M. D., St Jeor, S. T., Hill, L. A., Scott, B. J., Daugherty, S. A., & Koh, Y. O. (1990). A new predictive equation for resting energy expenditure in healthy individuals. The American journal of clinical nutrition, 51(2), 241-24.
  2. Cava, E.,Yeat, N., &Mittendorfer, B. (2017). Preserving Healthy Muscle during Weight Loss. Advances In Nutrition: An International Review Journal, 8(3), 511-519. doi: 10.3945/an.116.014506. 
  3. Kerksick, C. M., Wilborn, C. D., Roberts, M. D., Smith-Ryan, A., Kleiner, S. M.,Jäger, R., … & Greenwood, M. (2018). ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. Journal of the International Society of Sports Nutrition, 15(1), 38. 
  4. Phillips, S. M., & Van Loon, L. J. (2011). Dietary protein for athletes: from requirements to optimum adaptation. Journal of sports sciences, 29(sup1), S29-S38.
  5. Kerksick, C. M., Wilborn, C. D., Roberts, M. D., Smith-Ryan, A., Kleiner, S. M.,Jäger, R., … & Greenwood, M. (2018). ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. Journal of the International Society of Sports Nutrition, 15(1), 38. 
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